一緒にいようよ/つかさ ページ7
『......あれ？ここは...』
【あ！！起きたー？？】
重い瞼を開け、少女が顔をあげる。
その目と鼻の先には笑顔の男の子の顔。
『！？！？』
驚きのあまり少女は声も出せずに後ずさった。
が、後ろは壁で、ゴンと鈍い音が頭に響く。
『いっ...たぁ...』
【あーあ、大丈夫ぅ？】
『だ、いじょうぶ...』
先程の男の子が少女の頭を撫でて痛いの痛いの飛んでけー！、と唱えている。
手つきは荒いけど心配してくれているのは分かった。
『あの、貴方は...』
少しだけ警戒心をといて、びくびくしながら少女が尋ねる。
【俺？俺はねー、つかさ！！】
『つかさ...くん』
【そーそー。ちなみに君の名前はA！】
なんでこの子が答えるの...と、そう思ったけど確かにA自身は自分の名前を思い出せなかった。
つかさはAの顔を覗き込み、にっこり笑う。
【なーんにも分かんないってカオしてるね】
『...うん。わかんなくて、怖い』
【そっかそっか】
つかさは満足気に頷いた。
【Aはね、昨日死んじゃったんだ】
『し...んだ？？』
【そ。だから俺がつくってあげたの】
なんでもないことのように言って、つかさが近くにいた目玉のついた虫をぐちゃりと握りつぶす。
【こーやって、低級霊を潰して合わせてAの魂を入れるんだよ】
つかさの言っていることが理解出来なくてAは困惑した。
『なんで、そんなこと』
【なんで？そんなのずーっと一緒にいたいからに決まってるじゃん】
『ひっ...』
つかさは霊の血がついた手で愛おしそうにAの頬を撫でる。
血生臭い匂いがした。
【Aは俺のことキライだからって、自分で死んじゃったけど】
【俺はAのこと大スキだよ】
『.....やだ、やだ...誰か助けて』
言い知れない恐怖を感じてAはつかさの手を跳ねのける。
逃げようと、立ち上がろうとするとすごい力で肩を壁に押し付けられた。
『いたッ』
【逃げちゃだめだよ】
【ずーっと一緒って、言ったでしょ？】
つかさの顔から笑顔が消えて、目の前にペンを突き立てられる。
脅しのようなその行為にAは頷くことしか出来ない。
【そうそう。イイコだね、A】
【イイコにはご褒美あげる】
おでこにちゅっと口付けられる。
そのままAの頬を伝う涙を舐め取ると、にんまり笑って言った。
【これからもっといっぱい、タノシーことしようよ】
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若葉 - かんわゆい (2020年3月9日 18時) (
レス) id: 4dface175c (このIDを非表示/違反報告)
花っち - 光くん好き。 (2019年10月11日 17時) (レス) id: a210479166 (このIDを非表示/違反報告)
はの(プロフ) - まるさん» いえいえー！お気遣いありがとうございます。頑張りますね！ (2019年4月8日 13時) (レス) id: f5fc6d41da (このIDを非表示/違反報告)
まる - 本当ですか！？とっ…ても楽しみです！気長にまってますので、はのさんの無理のない範囲で執筆して頂けたら嬉しいです…！よろしくお願いします〜！ (2019年4月6日 20時) (レス) id: cb47adc666 (このIDを非表示/違反報告)
はの(プロフ) - まるさん» コメントとリクエストありがとうございます。そう言って貰えるととっても嬉しいです！了解しました。タイトルの方にまるさんのお名前を書かせていただきます。予めご了承ください。 (2019年4月5日 7時) (レス) id: f5fc6d41da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はの | 作成日時：2019年3月22日 23時
