デカい犬に頭から食われる経験はそうそう得られない 六 終 ページ32
叫び声の際に使えるよう夢主の母音を設定する形にしました。ぜひどうぞ!
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「何が動物だ!とんでもねー化け物連れてきやがって!」
「今にそこから抜け出して江戸中の人間を食っちまうぞ!」
石を飛ばされ神楽とAは定春の前で傘を広げて前に向け、傘で石を防ぐ。
「ちょ、ちょっと待って皆!」
「いくらAさんでも今回は見逃せねェ!」
「定春は食べたりしないヨ!普通よりデカいけど、でも……その分優しさもデカいネ!定春のこと何にも知らないくせに勝手なこと言うな!!」
「うるせェ!妖魔の使いが!お前も消えろ!!」
神楽が反論すると、石が彼女に向けて投げられた。
「!神楽ちゃんッ!」
Aは目を見開き、慌てて神楽の腕を引いて自分が彼女の前に来る。
瞬間、Aの左目に石が直撃して手を掴んでいた神楽ごとドシャと屋根に倒れた。
「ぐっ……」
「いッ……A(人1)ッ! テメ゛ェ゛ェェェ!!」
倒れたAは左目から血を流していた。
神楽はドスの効いた怒声を上げ、番傘で応戦しようと立ち上がった。
「ッ!?」
しかしAに手首を掴まれ止められた。
「だ、大丈夫だよ神楽ちゃん。知ってると思うけど、すぐ治るから」
「ッ……そういう問題じゃッ!」
星人の治癒力で治るからと許せる行為ではない。
神楽が声を上げるが、後ろでメキメキと音が鳴って二人ともそちらを見る。
定春が顔に険を浮かべてさらに巨大化し、鋭い爪と長い立髪が生えていく。
「!! さ、定春……?」
「定春ッ!ま、待ってッ、私は大丈夫だからッ!」
Aは左目を閉じつつも言うが、定春は止まらない。
一つ大きな遠吠えをして、
そこにいたのは鬼のような顔の狗神だった。
――P.S.一つ言い忘れてたことがあった。
神楽ちゃん達が飼ってたあのデカい犬な
「い……狛、神」
――あれとんでもない化け物だからすぐに捨てなさい(哀)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年10月2日 5時