音楽聴きながら勉強したら曲の方に意識いっていつの間にかノっちゃうやつ 二 ページ11
「ったく、Aが
騒音を止めるためにもお登勢が銀時たち三人を助っ人に呼んだ。
しかし三人はスピーカーを持ってきて、新八が音痴にも大声で歌い始めた。
お登勢も町内会の女性陣も耳を押さえて悲鳴を上げる。
騒音にも勝る音痴に、建物の中から二足歩行の機械が出てきてギャーギャーと騒がしくなった。
「人んちの前でギャーギャー騒ぎやがって! ちょっとは近所迷惑も考えんかァァ!!」
中から工事用メガネをかけたおじいさん、平賀源外が姿を現す。
彼の怒りの言葉にお登勢が「お前の方だクソジジイ!!」と怒鳴り返していた。
「何度こよーが工場は畳まねェ!音が気になんならA呼んでこい!」
「いやテメー、あの子呼びたいからってわざとこのうっせえ騒音出してんのかァァ!!」
お登勢がキレているよそで万事屋の三人は、先ほどからAの名前が出てきているのに不思議そうにしていて。
「何だジジイAの知り合いなのか」
「そっちもそうみたいだが……三郎、構うことはねえ、力づくで追い出せ!」
源外が指示すれば、三郎という機械は『御意』と返事をして、銀時を掴んで源外に投げつけた。
気絶した源外は見事拘束されてしまって、銀時たちは工場内の機械類を全て河原に持っていった。
どうやら源外は、鎖国解禁二十周年の祭典でカラクリ芸を披露するよう幕府から命が下っていたらしい。
納期は3日後、バラバラになっている機械を前に源外はうなだれていた。
――
真選組屯所、土方は皆を集めて祭り当日の将軍の護衛について言及した。
「江戸にとんでもねェ野郎が来てるって情報がある」
「とんでもねェ奴?いったい誰でェ」
「桂の奴は最近おとなしくしてるだろ。となると……」
沖田に続いて、戦が桂を除外し一人の人物を思い浮かべる。
土方は、彼の考えている人物を察して頷いた。
「ああ……以前、料亭で会談をしていた幕吏数人が皆殺しにされた事件があっただろう。あらァ、奴の仕業よ」
「攘夷浪士の中でも最も過激で最も危険な男――高杉晋助のな」
「!!」
「……」
高杉の名前が出た瞬間、Aは目を見開いて驚いた。
どうやら戦は高杉の動向を知っていたようだが、彼女には何故か情報が回っていないらしい。
驚くAの横で戦は険しい顔をしていた。
「高杉君が、そんなこと……」
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年8月29日 18時