ケンカの横槍は危険 三 終 ページ23
「いっそこの
「
鳳仙も吉原も巨大になりすぎた
元老は金だけではなく、力を持った鳳仙が春雨を裏切らない証を欲している
「興が醒めたわ」
鳳仙はフッと笑って部屋に戻っていく
「旦那!」
「金でも商いでも好きにするがいい。そんなくだらぬもの、わしはもう要らぬ。だが……」
足を止めて鳳仙は振り返った
「わしの
その顔には確かな獣が張り付いていた
「興醒めしたのはこっちだよ」
部屋に戻る鳳仙とすれ違った神威は背を向けたまま言った
「そんなに自分の作ったオモチャが大事か。ならばそのまま
ーーあんたは殺すにも値しない
先ほどの戦闘中の笑顔はどこへやら、興味をなくした青い目は退屈そうだった
「あーあ。早くあのお姉さん見つけて口直ししよ」
神威は小さくため息をつき、星影を思い出してぼやく
屋根から降りようとするが、鳳仙が背を向けたまま声をかけた。
「神威。星影の事で一つ言っておこう」
星影の名を聞いて神威はピタッと足を止めた。
「奴は今、本来の力を出せぬ状態だ。そんなものと戦った所で、貴様は不完全燃焼に胸を食われるだけだろうな」
「何それ。怪我でもしてるってこと?」
「怪我などではない。確かな事は分からぬが、アレは呪いだ。おそらく、自分の力が暴走せぬための
鳳仙は振り返って、自分の胸の下あたりをトンと指差した。
「奴の本来の力と殴り合いたいのであれば、
だが、と鳳仙は続ける
「死んでもよいというのであればそれを壊してみろ。
神威の口角が大きく上がる。
「ご忠告ありがとう。それを聞いたらなおさらヤってみたくなる。教えてもらったからには、
ニコニコとして神威は上機嫌で屋根から降りていった。
「血気盛んなガキだ……干からびて死んでゆけ?フン、とうの昔に干からびておるわ」
「陽も浴びられぬというのに、どうしてこんなに渇くものか」
夜王の悲壮は、常夜に放たれて消えていった。
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刹那*桜(プロフ) - アイナさん» コメントありがとうございます!いつもご愛読いただき嬉しいです!この先も楽しんで読んでいただけるよう頑張ります(ง •̀ω•́)ง✧ (2023年1月29日 22時) (レス) @page14 id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイナ(プロフ) - 続編突入おめでとうございます!今回多めな戦闘シーンも、夢主ちゃんが毎回どのように強さを見せつけてくれるのか、周りがどう反応するのか、楽しみにしております。まだまだ寒いので体調に気をつけて頑張って下さい! (2023年1月29日 18時) (レス) @page14 id: e6fe50ece6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年1月28日 13時