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オタク、唖然とする。 ページ22

いったい、どういうことだ。

まわらない頭を必死にまわす。

目の前には、女の腹をぶち破り現れた、肉塊が在った。

だが、その肉塊は私に対して襲ってくる様子もなく、ただそこに在るだけ。

目の前でうごうごと動く物体に、私は固まって動くこともできなくなっていた。


息が荒くなる。

自分の息遣いしか聞こえなくなってしまう。


そして、その肉塊の先で。

先ほどから、ずっと、男がいた。

その太陽のような笑顔を引っさげて、ただずっと、怯える私を、眺めている男。


「なっ、んで、.....っ、」

視界が廻る。

さっきから、寒気が止まらない。

目の前の、現実を、受け止めたくなどなかった。


「かげとら、さんっ.....、!」



ニコリと笑っていたその顔が突然、黄色から真っ白に染まる。

そして、細められたその瞳が、異形の色に染まっていく。

歯は口から出るほどに長く鋭く、髪も黒から白へと変化した。

体もより厚く、大きくなった。


見間違えるはずものか。

景虎さんは。この男は。



まさしく、鬼だ。


鋭い歯を携えた大きな口を開く。


「あはは、君も氷川と同じで馬鹿な人間だねえ!」



「僕の出す、紫煙で思考が鈍っていたんだろうけど、此程まで綺麗に騙し通せるとは思いもしなかったよ」



口は情けなく開いて、汗が噴き出る。

じわりと目尻に涙が滲む。

これは、悲しさから、それとも悔しさからくる涙?

分からない。もう何も、分からない。


「ああ....でも。氷川よりはまだましな頭してるかなあ。」






「だってあいつは、全て知ってて騙されてたんだから」
 



もうなにも。

オタク、動けなくなる。→←オタク、ようやく気付く。



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設定タグ:鬼滅の刃 , 男主 , 転生   
作品ジャンル:アニメ
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Stella.Ms.an - うう、 (2022年6月28日 19時) (レス) @page36 id: 44b715b917 (このIDを非表示/違反報告)
Stella.Ms.an - アッ、すみません取り乱してしまいましたいまのはわすれてくれますよねそうですよねニッコリ (2022年6月28日 19時) (レス) @page36 id: 44b715b917 (このIDを非表示/違反報告)
マイケル(プロフ) - はるさん» ありがとうございます!のんびりとですが更新していきますので、どうぞお付き合いください。景虎には醜く退場して貰うつもりなので、お楽しみに! (2020年3月21日 0時) (レス) id: ab4a955ce1 (このIDを非表示/違反報告)
マイケル(プロフ) - 雨傘さん» コメントありがとうございます!じょ、女装?!でも顔は普通に男前なので、似合ってしまいそうなのが更に腹立たしいところですね....!! (2020年3月21日 0時) (レス) id: ab4a955ce1 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 更新頑張って下さい!そして景虎さんに悪の撤退を! (2020年3月14日 16時) (レス) id: de479982fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シレア | 作成日時:2019年7月22日 22時

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