始まりの予感に騒がしい[黒尾] ページ26
.
「それじゃ、おやすみ。また明日な」
そう言って黒尾はくるりと背中を向けて帰ってしまった。
驚くほど簡単に。
呆気なく。
何も起こらない、何も起こらなくて、ただ私を家に送りに来ただけで、なんの未練もないふうで。
私はぺたんと玄関に座り込んだ。
悲しいだとか辛いだとか、そういう感情はもちろんあるけれども、それよりも先に呆気にとられてしまっていた。
私は今さっき振られてしまった、らしい。
らしい、というのは、私自身一体どういう状況になってしまったのかよくわからないから。
そう、私は、よくわからないまま、よくわからないのだけど、多分、振られた。
.
128人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つばき - 川西のお話、鳥肌が立ちました。陰のある恋をしてほしいっていうの、同意します…! (2021年2月14日 10時) (レス) id: f1e42d3762 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - リムさん» ありがとうございます! 頑張ります (2019年12月30日 22時) (レス) id: b9479cbc1c (このIDを非表示/違反報告)
リム - 赤葦の物語とっても切なくて涙が止まりません・・・泣 これからも頑張ってください! (2019年12月22日 2時) (レス) id: 7cc2098249 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - 天祢さん» そう言っていただけてうれしいです!個人的にも川西くんのお話が好きなので、刺さってくださる方がいて良かったなあと思います。更新を楽しみにして頂けるとうれしいです。コメントありがとうございました! (2019年12月14日 15時) (レス) id: b9479cbc1c (このIDを非表示/違反報告)
天祢 - 読ませていただきました!勿論全部のお話が素晴らしかったのですが、元々最推しなのもあって川西くんのお話が特に良かったです。深いなぁ…と思いました。更新頑張って下さい!楽しみにしています(^-^) (2019年12月13日 21時) (レス) id: dfbff6b887 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桔梗 | 作成日時:2019年11月16日 13時