第十七話 ページ22
鬼神は外の竹林の中を逃げ回り、百鬼丸とAがそれを追いかける。
(目を切られていても見えるのか…？)
ﾋｭｯ
「！」
途端、鬼神が竹を槍のように飛ばしてきた。
身を屈めて避けるも、百鬼丸の身体を包んでいた布に刺さり、百鬼丸はつられて倒れてしまった。
「百鬼丸！」
百鬼丸に襲いかかる鬼神を止めに入ろうとしたとき。
ﾁﾘｰﾝ…
「！…あの音…」
昨晩も聞いた鈴の音が響いた。
音のする方に顔を向けると、昨晩と同じ妖が立っていた。
「あれは…っは、百鬼丸…！」
気をとられていては鬼神にやられてしまう。
我に返り再び視線を前に戻すが、そこに百鬼丸の姿はなかった。
ｶﾞｻｯ
Aと同じく鈴の音につられた鬼神の隙を見て、百鬼丸は空中に飛び上がっていた。
刀を振りかざし、鬼神の額に突き刺す。
真っ青な血が飛び散った。
鬼神が倒れると、尻尾に巻かれていた細い布が解け、人の姿の万代が現れた。
万代「間違いない…お前は…！よもや生きていようとは…“あれ”が奪い損なった…“あれ”だけがお前を取れなかった…」
そう言う万代は、みるみると鬼のような姿に変わっていく。
万代「残りを取り戻す気か…？」
(残り…？百鬼丸の身体のことか…？)
百鬼丸が刀を構える。
万代「おもしろい…やれるものなら…！」
ｸﾞｻｯ
万代の言葉を遮るように、百鬼丸が万代の額に刀を刺した。
男「万代様！！」
額を刺され、青い血を流しながら横たわる万代は、人の姿に戻っていった。
ﾁﾘｰﾝ…
『やろうか…やろうか…？』
妖がまた鈴の音を鳴らす。
どろろ「あいつ…！」
どろろが走り出すと、妖は静かに地面の中へと消えていった。
どろろ「…あ！」
妖が消えた所の土が、小さく光っていた。
どろろが土を分けると、大量の金銭が出てきた。
どろろ「なんだこれ、大金だ！すげぇ…！」
土を掘ったら金銭が出てきたという宝探しの結果に、どろろが驚きの声を上げる。
「そいつはあの鬼神が食った旅人のものだ」
どろろの後ろに立ったAが言う。
村人の男が言うには、村には特に儲かるものがなかったようで、万代が食った旅人の金が稼ぎだったらしい。
男が本当に退治してほしかったのは、万代ではなく、あの妖だったのだ。
☆
珍しく文字数以内で終わりましたﾔｯﾀﾈ。
相変わらずの文才の無さに泣きます。
この調子で深夜テンションに突入しそうです。
(A.M.2:00)
てかあとちょっとで二話を書き終えられるのは嬉しいけど残りのストーリーあと僅かなので次回半分も書かない気が。←
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輪廻 - めっちゃ面白いです！(^ ^) 続きを楽しみにしてます！ これからも頑張ってください！ (2019年7月11日 12時) (
レス) id: bf927136c6 (このIDを非表示/違反報告)
響 - 何が総合２位wwオリフラ立てたからじゃん (2019年6月27日 20時) (レス) id: 50d994e323 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい。外されないなら違反報告します (2019年6月27日 18時) (レス) id: c56aad1eeb (このIDを非表示/違反報告)
姫鬼(プロフ) - siriusuさん» ありがとうございます、励みになります！！ (2019年4月15日 19時) (レス) id: 72603904b9 (このIDを非表示/違反報告)
siriusu(プロフ) - とても面白いです！続き凄く気になります！更新頑張って下さい！q(^-^q) (2019年4月3日 16時) (レス) id: ee4308919b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：姫鬼 | 作成日時：2019年2月17日 11時
