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数日後……
「種田長官!」
「おお!Aちゃんやないかー!
前にあった時よりバッサリ髪切ったなあ!
似合ってるよー!」
「ありがとうございます!嬉しいです!」
「うんうんうん!
ところで…やっぱりAちゃんは特務課に入るんやろ?」
「はい!」
「それなら、ちょっと長い期間潜っといてもらわなくちゃいけないのよ」
「重々承知です。」
「軽く4年くらいかなあ。その間に色々いじっとくから。
安心してな!」
「種田長官にそう言って頂けると凄く安心できますね〜」
「当たり前や!
それじゃ、ちょっとの間不自由にはなるけど、頑張ってな」
「っはい!ありがとうございます!!」
***
それから4年の月日がたった。
髪の毛はバッサリ切ってボブくらいにした。
元々は腰まであるロングで結構気に入っていたんだけど、節目だから切っちゃった。
今思えばこっちの方が私には似合ってるかもしれない。
髪の毛と一緒に、権力とか、力とかそういう余計なもの全部取っ払えたからな。
うん。後悔はない!
真新しいジャケットを羽織り、大人っぽいスカートを履き私は新しい世界へと旅立つ。
マフィア時代に気に入ってつけていた宝石付チョーカーはループタイにして治さんにあげた。
気に入ってくれるといいんだけれど。
「Aさん」
「安吾さん!お久しぶりです!」
「お久しぶりです。観光船以来ですね。Aさんと一緒に働くことができるようになって嬉しいです。
しばらくの間、Aさんにはある組織を担当していただきます。
例えば特務課や警察からの依頼を組織に落とし込む際に、これは本当にこの組織がやっても問題がないのか点検をし、そこに持って行っていただきます。
簡単な仕事なんですが、なんでもそこの組織が特殊なので、すぐに新人は音を上げて辞めてしまうんです。」
「そんなに凄い所なんですか!」
「早速もっていっていただきたいのがこの資料です。
最近虎が横浜を渡り歩いているらしく、区の災害指定猛獣にもなりました。
なんでも田畑を食い荒らしているみたいなんです。
人を食べた記録はありませんが、巷では人食い虎なんて言われています。
異能力者の可能性が大きいです。
点検は私がしておいたので、今回は挨拶も兼ねて、これを渡してきてください。」
「あの、なんていう組織に届ければ良いんでしょうか」
「武装探偵社です」
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作者名:あさ x他1人 | 作成日時:2019年12月31日 23時