8 ページ8
結局3人ともご飯をおかわりして、お腹いっぱいになって。
二人とは別れて、私は営業先へ向かう。
今まで一緒に担当してた奥田さんがこっちゃんのチームに行っちゃったから、
今日からリーダーと一緒に回るはず。
大きい案件だから私一人ではまだ回らせてもらえない。
最寄り駅でリーダーと待ち合わせ・・・
リ「立花〜！こっちこっち。」
ん？・・・あれ？あれれ？？
松「よっ！」
え？！なんで松本さん？！？！
リ「そんな口開けてびっくりすんなって(笑)
奥田の代わり、次から松本にお願いするから。
俺は今日だけ、な。」
「えっ？！リーダーと組む気満々だったんですけど私！」
リ「あ、そーなの？いやー。こいつ仕事できるぞー？
奥田並み、いやそれ以上かな。お前も学べ！盗め！技を！」
「はぁ、はいっ・・・」
めんどくさそうだなぁって
思ってた矢先なのに。
松「よろしくね。立花さん♪」
ニコッと綺麗に弧を描いた目元と口元に
不覚にもドキッとしてしまったのは
忘れることにする。
・・・・・
リ「・・・というわけで、今後はこちらの松本と立花が担当いたします。
よろしくお願い致します。」
*「いやぁ、お若いのに頼もしいですよ、お二人とも。
こちらこそお願いします。」
「「「失礼いたします」」」
取引先の本社ビルでの打ち合わせを終えて、エレベーターに乗る。
・・・松本さん、完璧だった。
この資料さっき渡したばっかりなのに。
テナントの意向も要望もちゃんと把握してて、
それを的確に業者に伝えてて。
店舗のデザインの打ち合わせってもっと難しいものだと思ってたのに・・・
松本さんが進めるとスムーズだった。
相手も終始笑顔だったし、
この短時間でもう松本さんを信頼してるのが分かるくらい。
・・・仕事ができるってこういうこと、か。
それにしても切り替えが早いっていうかなんていうか。
今日だよ？！ってかさっきだよ？！異動してきたの！
リ「・・・立花、お前会社戻る？」
「・・・え？あっ、はい、戻ります」
いけない、ボーっとしてた。
リ「俺ちょっと寄るとこあってそっから直帰するから。」
松「俺は会社戻りますね。立花さん、一緒にいこ？」
「え？は、はいっ！」
リ「じゃ、また明日な〜」
いつもみたいに後ろ手にピラピラ掌を振りながら去っていくリーダー。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1558人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽろ
| 作成日時：2016年5月11日 20時
