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フワフワしてる。
なんか、揺れてる。
叩かれて、る？？？
なんか…、呼ばれてる、気が…
「…っ、立花？起きろって、もう俺降りるから。」
気付いたら、右隣に座る松本さんが
左手の甲で私の右膝をバシバシ叩いていた。
は…あ…松本さん。
そっか、そうだ、降りるんだ…
「すいません、完全寝てましたね…すいません」
松「大丈夫かお前(笑)こりゃ櫻井も心配だなー(笑)
もう俺降りるから。あと二駅なんだから寝るなよー。」
「はぃ…起きます。」
まだ覚め切らない目を頑張って開けて、
松本さんの顔を見た時、
電車がホームに着いた。
松「じゃ、月曜日な。」
そう言って立ち上がった。
あぁ、せっかくまだ一緒にいられると思ったのに
寝ちゃったなぁ…
もったいないことしたなぁ…
土日挟んじゃうじゃん、もう。
そう思ったら。
松「家着いたらLINEして？
…心配だから。」
ドアに向かって進めていた足を止めて、
振り返ってそう言った。
真っすぐに私を見て。
ビックリするくらい、甘くて優しい声で。
何も言えずにいると、
次の瞬間にはいつもの笑顔で
「櫻井にも連絡しとけよ！あいつ心配で寝れねぇだろ(笑)」
そう言って、じゃあな、って手を振って
今度こそ電車を降りて行った。
すっかり目が覚めた。
あの優しい声と、真っすぐな瞳に、
覚まされた、っていう方が正しいかな…
また、心臓がドキドキしてる。
なんか…、心臓が、あるべきところじゃなくて、
鎖骨のすぐ下の、のどの奥にあるみたい。
胸が詰まって、締め付けられて、苦しい。
誰かを好きになるのが久しぶりで、
この感覚に戸惑う。
でも、心地いい。
今日も、最後の最後までキュンとさせられた。
毎日毎日、それが積み重なっていってる。
私、心臓いくつあっても足りないんじゃないかな…
っていうか、今顔真っ赤だよね、私。
これから先、大丈夫なのかしら。
…不安。
好きすぎて、どうにかなりそう…
結局、家に帰ったら睡魔がまた襲ってきて、
意識朦朧としながら松本さんに
今帰りました、ありがとうございました、ってLINEして、
翔にも、家着いたよ、ありがとね、って送って
二人からの返事を見ることなく、眠ってしまった。
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作者名：ぽろ
| 作成日時：2016年5月11日 20時
