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松「辛くて割と重いのってどれですかー」
*『あ、でしたらコレですかね〜。』
店員のお兄さんと松本さんの声を聞きながら
やっぱりどこを見ていいかわからなくて、
今度は水のグラスに手を伸ばしたとき、
「ただいまでぇーす」
翔が帰ってきた。
そしてまた、
すいませーん、後ろ失礼しますね、って言って
今度は私の背中の真ん中に片手で触れながら
椅子に座る。
待ってた〜待ってたよ〜おかえり〜
松本さんと二人だと心臓持たないよタスケテ。
翔「ん、なに、どしたの変な顔して(笑)」
うん？
どうやら心の声が顔に出てたらしい。
そして翔をガン見してたらしい。
変な顔って。。。
「もともとこういう顔なの〜！」
翔「ンハッ！変なの(笑)」
松「あ、櫻井おかえり。日本酒頼んだけどお前いけるでしょ？」
翔「いけますいけます！」
そのあとはずーっと日本酒を飲んでた。
しばらく経ったらさすがの私もふわ〜んとしてきて
あ、やばい、ちょっと眠いかも…
翔と松本さん、サッカーの話で盛り上がってるし
私わかんないし…
喋ってないと、瞼重いな…
と思ったとき、
翔「そろそろ…行きます？」
松「だな。終電そろそろだし。」
そうだ、終電…全然気にしてなかった…
翔「すいませーん！お会計お願いします！」
*『はい〜まいど〜』
お会計…お財布お財布…
ってカバンをがさごそしてると
松本さんが席を立って、伝票が来る前にレジへ行って
ササッと支払いを済ませてしまった。
そして、何でもない顔をして戻ってきた。
翔「あ、なんか…すいません。俺が誘ったのに…」
松「いいっていいって！先輩にはおごられとけ〜♪」
「ありがとうございます、ごちそうさまデス」
こういう時のスマートさ、素敵。
後輩に気を使わせない笑顔も、素敵。
もう何もかも、素敵。
好き。
あぁーーー、お酒回ってる。
珍しくふわふわしてるな、私。
ふわふわな頭のまま、お店を出る。
*『ありがとうございまーす。またどうぞ〜』
外、涼しくて気持ちいいな…
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作者名：ぽろ
| 作成日時：2016年5月11日 20時
