十五の月夜に君想う ページ46
べべん！
「Aのかい？」
「ああ……何故だか今日は……Aが1人で泣いてる気がしてな……」
「会いてぇよな……俺だって会いてぇんだ、イゾウはそんなもんじゃ収まらねぇだろい」
「アイツを想わねぇ日なんてありゃしねぇさ……」
親父も肩を並べる四皇の1人“カイドウ”がワノ国に入り浸って居ることを知り、胸のざわつきが収まらない日は少なくない
何時もなら夜風にAを穏やかに思うこんな月夜でさえも何処か不安を掻き立てる……この胸騒ぎは何なんだ……
「あいつは……Aは俺の前でしか泣かねぇんだ……ガキの頃からそうだった」
「4つの頃から一緒に居たんだったねい」
「その頃から器量が良くて、優しくて……人の為に涙を流せる女なんだ……その癖、自分の弱みは誰にも見せねぇ……親元を離れてからはどんなに気を許した同士の前であっても、Aは決して仮面を外さねぇ」
べべん！！
「この選択を後悔しちゃいねぇが……あいつの拠り所は俺だけだったことがどこか嬉しかったんだ……Aが俺を忘れちまったらと思うと……切ないな……」
「あんだけ毎日見せ付けといてよく言うねい……仮にそうなってりゃそん時ゃ奪い返しゃいいだろ？俺達は海賊、欲しい宝は奪ってなんぼだよい」
「ああ……そうだったな……」
なぁA、お前さんは無理をし過ぎる、我慢をし過ぎる
俺でなくても仮面を外せる場所があるのかないのか……俺はそれが気がかりだ
傍に居てやれてねぇ分際で、いつまでも思いが繋がっていると自惚れている俺だがよ
抱える何かが崩れ落ちて、お前がボロボロになっちまうってんなら……俺は過去の男でいい……
だからA……達者で居てくれ……
「……なぁ、ちょっと酒に付き合えよい、今日はいい月だ」
「月見酒か、悪くねぇな……ありがとうよ」
「俺はただ酒が飲みたくなっただけだよい、ついでにサッチの奴も誘ってやるかねい」
「アイツは月より団子だろ」
「ハハッ！違ぇねぇよい！んじゃ団子でもせびりに行くか、イゾウはまだ三味線弾いてるかい？」
「ああ、そうさせてもらう……お前さんらにも1曲弾いてやるよ」
「そいつは贅沢な月見になるねい、楽しみにしてるよい」
今夜は月が綺麗だぞ、Aも見ているか？
十五の夜には2人で芸を披露したのが懐かしいな
菊も腕を上げているか？立派な侍となっているか？
お前らの笑った顔を思い出しながら、俺は三味線を弾いているぞ……
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竜胆 - しゃらん。さん» どもー！イゾウ落ちの小説も良いですね！ww 夢主が金平糖好きって…また可愛いww (2023年2月4日 10時) (
レス) id: 32faf97f7c (このIDを非表示/違反報告)
しゃらん。(プロフ) - 西鶴.藍琉@FFX.Loveさん» わぁー！コメありがとうございます✨️あの人が落とされない日が来るのでしょうか( ˙-˙)笑 (2023年2月3日 18時) (レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
西鶴.藍琉@FFX.Love(プロフ) - 藍琉です〜。いやもう月乃兎太夫（主ちゃん）の相変わらずの花詠みの上げて落とすが最高です🤣 (2023年2月1日 13時) (レス) @page11 id: 8974fd4ba8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃらん。 | 作者ホームページ：http://.uranai.riane.jarrck
作成日時：2023年1月28日 15時
