惚れた腫れたはワノ国の花 ページ17
「そうではなく……恋焦がれると言うな……そういう好きです」
『な、何だいいきなり！！』
「菊はお兄様もお姉様も大好きです！だからいずれ2人が添い遂げたらいいなぁって」
『そ、添い遂げるだなんてよしとくれよ！あっしもイゾウもまだ12の童でありんす！』
「でも、錦さんとお鶴さんも幼い頃から仲が良かったのでしょう？それで今は恋仲だからお兄様とお姉様だって……お姉様はお兄様がお嫌いですか？」
『き、嫌いじゃありんせんが……イゾウにだって選ぶ権利が……』
「なら大丈夫です！！お兄様はお姉様の事が大好きですから！！」
大きくなったとは言っても、菊は10の幼子だ
先の言葉通り、本にあっしらが好きだからずっと一緒にいて欲しいと言うことなんでありんしょうが……
こんな話をしていたらのぼせ上がってしまいんす！！
『そ、その話はまた改めて致しんしょう！！さぁ！！ふやけちまう前に上がりんすよ！！』
「むぅ〜……次は絶対ですよ！！」
「わしも暑ぅなってきゆったぁ〜」
「くぅ〜……くぅ〜……」
『ほらほら、早く着替えて床に入りんしょう、河松はとっくに寝こけておりんす』
湯上りに水を飲ませて床に放り込めば、瞬く間に寝息を立てる弟たちにあっしの頬がゆるりと緩む
隣の座敷の窓を開ければ、月は出ずともいい夜だった
こんな夜にイゾウの事を思っちまうのは、きっと先の菊の言葉のせいでありんす
『あっしは既に男を金にする生業……こんなあっしに誠心を捧げる男が出来ようもんか……イゾウもきっとそう考えておりんす……』
とは言え、この先あっしは座敷に上がり続けようがこの身は清くあり続けると決めている
本に誠心を捧げようと思える旦那に会えたなら……言葉の通りこの身も心も捧げようと……
『……あんなに粋な伊達男……女が放って置くわけがありんせん………フゥーッ……』
嗜み始めた煙管をふかし、そんなことをポロリと零せば、返事をするかのように夜鳥の声が静まり返った郷道にこだまする
イゾウはもう眠っているだろうか……それともいつものように一人黙々と刀を振るっているのだろうか……はたまた既に想い人があり、その女を思って弦を弾いているのだろうか……
いやダメだ、まだ気付く訳にはいきんせん……
今はおでん様の為に……あの御方の目指す高みに行くために……あっしはあっしの出来ることを致しんしょう……
『それがあっしの、決めた道にありんす……』
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竜胆 - しゃらん。さん» どもー！イゾウ落ちの小説も良いですね！ww 夢主が金平糖好きって…また可愛いww (2023年2月4日 10時) (
レス) id: 32faf97f7c (このIDを非表示/違反報告)
しゃらん。(プロフ) - 西鶴.藍琉@FFX.Loveさん» わぁー！コメありがとうございます✨️あの人が落とされない日が来るのでしょうか( ˙-˙)笑 (2023年2月3日 18時) (レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
西鶴.藍琉@FFX.Love(プロフ) - 藍琉です〜。いやもう月乃兎太夫（主ちゃん）の相変わらずの花詠みの上げて落とすが最高です🤣 (2023年2月1日 13時) (レス) @page11 id: 8974fd4ba8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃらん。 | 作者ホームページ：http://.uranai.riane.jarrck
作成日時：2023年1月28日 15時
