変わらない温もり ページ14
「あらら、1人で戻ってきたの？」
『ノイル……戻ってたんだ……』
「愚弟2人が一緒に寝るって暴れ倒すもんだからさ！殴って寝かせてきたわ！久しぶりに一緒にお茶しない？アタシの取っておきの紅茶入れてあげる！」
『……また、今度にする……』
ガシッ！
「そう言って何回スルーされてると思ってんのよ！ほら！実はもうポットに入れてあんのよ！“天風”！！」
『ひぅ……！！』
ヒュンッ……スタンッ……
「はい！あっという間に見張り台！もう何年ぶりよぉ〜Aと2人で何かするのってさ！」
『……………』
「ずっとお姉ちゃんしてるの……しんどいでしょ？」
『……別に……そんな事ない……』
「本当に？アタシにはそう見えなかったけどなぁ〜」
船に戻ると早々に、あの頃から変わらない笑顔でノイルが私を迎えてくれた
あの日から、大袈裟に構ってきたり、逆に距離を置いたりするみんなと違って、ノイルだけは何も変わらない
今までのように私に話しかけ、今までのように私のためにウタを叱って、今までのように笑ってくれる
今の私がこの船にいる理由は、ノイルが居るからだ……
それでも私は、今までのようにノイルに甘えることはしなかった……それをすれば……ノイルまで居なくなってしまいそうだったから……
「まぁAがそう言うなら否定はしない！海賊なんだから自由に生きなきゃ！」
コポポポッ……
『……ノイルは自由すぎ』
「そりゃ自由と書いてアタシだからね！はい！バギーからパクって……貰ってきた桃の紅茶！」
『……またバギーって人？……可哀想……』
「いいのいいの！こっちはまぁまぁな見返り求められてんだから！コクッ……ふぁ〜……めっちゃほっこり……」
『………コクッ……美味しい……』
「でしょ？それ飲ませてあげたのAが初めて！シャンクスにだってあげたことないんだから！」
『……そうなんだ……………コクッ……』
「……本当にもう歌わないの？いまだに寝る場所も転々としてんでしょ」
『……私ね……どんなにウタが我儘言っても……私だけの特別があるからって……羨ましいと思っても本当に気にしてなかったの……でも私の一番の特別も……ウタのものになった……取られたんじゃなくて……自然とウタのものになっていく……それなら……最初から何も無い方がいい……』
「そっか……Aの歌もAと2人の時間も……アタシには特別な時間だったんだけどな」
『……………え？』
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 717人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひーちゃん - 初めまして。続きが気になります.. (10月17日 15時) (
レス) @page36 id: b001c97b4c (このIDを非表示/違反報告)
ひーちゃん - 初めまして。続きが気になります.. (10月17日 15時) (レス) @page36 id: b001c97b4c (このIDを非表示/違反報告)
しゃらん。(プロフ) - 夜さん» コメントありがとうございます！！更新が滞っているのにッ……本当にありがとうございます！！頑張ります！！ (7月28日 14時) (レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
しゃらん。(プロフ) - さささささん» コメントありがとうございます！！半年ぶりとなりましたが更新しました！！今年中には完結させます！！励みます！！ (7月28日 14時) (レス) id: b3a781ffa5 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - この先どんな話になるのか気になります！これからも作者様のペースで更新頑張ってください！ (7月24日 19時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しゃらん。 | 作者ホームページ：http://.uranai.riane.jarrck
作成日時：2022年9月24日 18時
