16話 ページ17
気配を感じたと共に何かに抱き寄せられた。
「嘘…だろ…」
鬼がそう呟いた声が聞こえた。
それと同時に顔を上げると、私を抱き寄せているのが師範だとわかった。
師範の後ろを見ると鬼が頸を落とされて崩壊している様子が見えた。
『し、しは…』
「大丈夫だから落ち着けェ」
震えてんぞと言われて落ち着かせるように背中を軽く叩いてくれている。
自分が死ぬかもしれないというのと別の恐怖。
その恐怖で師範にしがみつき、大人しく抱きしめられていた。
次第に師範の声と心臓の心地良い音で落ち着いてきた。
『すみません、足を引っ張ってしまって』
「十二鬼月に会って生きてるだけで十分だァ」
『あの、もう落ち着いたので離して頂いても…』
「……」
『師範?』
師範の抱きしめる力が強くなる。
そして、存在を確かめるかのよう背中をペタペタと触っている。
『大丈夫ですよ、私は生きていますから』
今度は私が師範を宥めるように声をかけた。
過去に誰か大切な人を十二鬼月相手に失ったのだろうか。
それを私と重ねてしまっているのだろう。
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瑠花(プロフ) - 実弥LOVEさん» はい、頑張りましょう!笑 (2020年1月29日 0時) (レス) id: d07b6182fc (このIDを非表示/違反報告)
実弥LOVE(プロフ) - なら生きるぜグェグヘへ (2020年1月27日 17時) (レス) id: 3871cda528 (このIDを非表示/違反報告)
瑠花(プロフ) - 実弥LOVEさん» 色々な実弥さんをまだ書く予定してるので生きてください!! (2020年1月27日 11時) (レス) id: d07b6182fc (このIDを非表示/違反報告)
瑠花(プロフ) - 夜月─《 *無人* 》☆さん» 原作の幼少期がとても可愛かったので、実弥さんを可愛くしたかったんです…!いいですね、結婚しちゃいましょう(?) (2020年1月27日 11時) (レス) id: d07b6182fc (このIDを非表示/違反報告)
実弥LOVE(プロフ) - 我が人生に一片の悔いな…sチーン (2020年1月26日 23時) (レス) id: 3871cda528 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠花 | 作成日時:2020年1月18日 15時