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26望み ページ27

「雅治君、あの子は2つ手紙を残していたわ
アナタに渡した手紙はね、そのうちの1つ。
“雅治が私のことを忘れていないなら、この手紙を渡して”ってね」




「もう1つの手紙は…?」




「あの子の本心を綴った手紙よ。
でも、捨てられていたから、渡す気はなかったの…。
でも、真実を知ったアナタには読んで欲しい」






真知子さんの鞄の中からでてきた薄桃色の封筒。



俺が初めに渡された白い封筒に書いてあったのは“仁王雅治君へ”


だが、この封筒には“雅治へ”と書かれていた。





アイツらしいのぅ。



俺は、なんで気づけんかったんじゃろうか…。




時折見せる儚い笑顔も、俺だけに見せる柔らかい笑みも。


全部がアイツのSOSじゃったのに、俺は気づけんかった。




いや、アイツのことだから、俺が気づかんのも、ちゃんとわかっとったんじゃろうな。





ずるい、女ぜよ。





俺は、不器用なアイツからの手紙に手を伸ばす。




だが、触れる直前、過ぎったのはアイツの言葉。



俺は、手紙に触れることなく、その手を引いた。






「すみません、この手紙は読めません」



「そう…」






のぅ、A。



俺はちゃんとおまんの望み、叶えるき。

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ナツ - 泣きました。夢小説作品で泣くのはこのp作品が初めてです。SHINOさんは本当に「テニスの王子様」が好きなんですね!そうじゃないとこんなに素晴らしい話を書けませんもん。本当に素敵な一時をありがとうございました。 (2021年2月14日 17時) (レス) id: c58bd08887 (このIDを非表示/違反報告)
莉穂(プロフ) - 深い深い話で号泣しました (2017年7月27日 23時) (レス) id: cffddfdc0f (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 豆味噌さん» ありがとうございます。才能があるかは謎ですが、そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです。全然自信のない作品なのでちょっぴり恥ずかしいですが、そう言っていただけると書いてよかったな、と思えます。本当にありがとうございました。 (2016年4月30日 21時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)
豆味噌 - 感動しました。素晴らしい文の才能を持っていらっしゃるんですね。私は、立海が本当に好きで、この小説を見つけたとき本当に早くみたい!という気持ちがあってどんどん読み進めていました。良くこんな物語を考えられるなと思いました。本当にありがとうございます。 (2016年4月9日 17時) (レス) id: 5206a91115 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO(プロフ) - 舞琴さん» 貴重な涙を、ありがとうございます。伝わっていたならすごく嬉しいです。私はまだまだ本当に未熟ですので、頑張りたいと思います。私が好きなのは幸村さんです。笑 仁王さんのは実質1つのようなものなので。笑 素敵なコメントをありがとうございました。 (2016年1月17日 18時) (レス) id: e7993006ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SHINO | 作成日時:2013年11月5日 3時

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