【テニプリ】せーの！邪道ヒロイン伝説！！

邪道ヒロイン36 ページ38

「げ、ゲームやりたいなぁ！！」




全員の驚いたような、哀れなものでも見る様な視線に耐えられなくなった私は話題を必死に探し、たどりついたのがこれだった。


私は今やっとわかった。



私、馬鹿だ。





「フフッじゃあ決定だね。
それじゃあ、ゲームは明日から始めるよ。
とりあえず、今日は返すよ」




一瞬で表情を戻した大魔王。

今はそれに感謝すら生まれた。


目の前に出されたハバネロカルビ味のポテトチップス。

震える手で、しっかりとつかみ取り、腕に抱えた。



いつとられるか、油断なんてできない。





「そ、それじゃ、さよらな」




自分が何を言っているのかも、理解できない。

ただ、恥ずかしさと、ゲームをやるなんて言った自分が馬鹿すぎて、泣きそうになった。


周りの声も聞こえなくて、ただ私は屋上を後にした。





やばい。やばい。やばい！


目だってしまう。

関わってしまう。


最悪すぎる、本当に。




どうしよう、これじゃ『誰こいつ？』ってなれないじゃん！







馬鹿、自分の馬鹿！！！！

ほんっとに馬鹿！！！！





「あ……」




ふと立ち止まり、腕に抱えたハバネロカルビ味のポテチを思い出した。

頭に血が上っていて、腕に力がこもっていたんだろう。



中身は粉々だった。




あー、もう。


泣きたい。

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