【stpr】組長娘と婚約者候補【な組】Part4

#137 ページ6

〜莉犬SIDE〜

あれから数日。

今、影片組でジェルくんが凄く可哀想な目に遭ってる。

「ハーン、それで婚約者候補6人がきたわけな」

汐里お嬢はそう言う。俺たちが高い戦闘能力を持ってるからここに来たと。

そして。

「あの……汐里お嬢……俺なんでこんな目に遭ってるんです？」

「未だに友達口説き落とせてへんアンタに苛々してんねん」

ジェルくんの後頭部を汐里お嬢が踵でグリグリとしてる。

しかも頭下げさせてるからほぼ土下座に近い。

絵面が完全に女王様とドMの下僕。

「お嬢……そろそろやめてあげたらどうです？」

「黙れ中二病」

そしてなーくんとはまた違う紫髪の男の子。

「えと……誰？」

さとちゃんが問いかけると汐里お嬢の言うように中二病のようなポーズをとり。

「フッ！我が名は」

「普通に名乗れ中二病」

「山田サタンです」

ピシャリと汐里お嬢に言われると普通に名乗る山田サタンくん。

そう言えば大阪なのに関西弁じゃないんだ？

そう思ってるとジェルくんが説明をしだした。

「影片組には結構別の県から来たやつもおるからサタンもその一人やねん」

それにしても後頭部を踵でグリグリされた状態で説明するのシュールな光景だな……。

なんて思ってるとようやく満足したのか足を下ろす汐里お嬢。

「すぅぅぅ…」

息を吸う姿を見るとサタン？は襖からすすすと離れる。

「源ぉぉぉぉ！！」

すると数秒後ドタドタという音の後にスパァァァン！！と襖が開く。

「いかがいたしましたか！お嬢！」

「この6人が泊まる部屋案内したって」

「承知いたしました！こっちだ」

俺たちは口々に「はい」と言って着いていく。

「いてて…みんな相変わらずなんですね…」

「ああ、俺更に老けた気がする…」

これ日常茶飯事なの？

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