【stpr】組長娘と婚約者候補【な組】Part4

#ORANGE END ページ36

私がつけたのは雪の結晶モチーフのバレッタ。

そう、私が選んだのは。

「橙野恵留、貴方よ」

「俺ぇ！？」

瞳孔が開いてる。驚きすぎでしょ。

「はしゃぎながらも私を気遣ってくれた貴方に心を惹かれたみたい」

しかも私の好みをピッタリに当ててくる。そこまで知り尽くしてくれてる彼。

婚約者にしたくないわけない。

組員になり下ってなおも私を好きでい続けてくれてたし。

「本当に俺が…？」

「返事は？」

「もちろんお願いします！！」

私達の様子を見てみんなは微笑む。

その夜。

「今日は俺も飲む」

「禁酒解禁だな」

「今日ばっかりは飲まないとねー」

「るぅちゃん？それめっちゃ度数高いけど」

「今日ばっかりは仕方ないから」

悪酔いしないといいけど。

「Aさん、ちょっと抜けましょう」

そう言って私はジェルに連れ出された。

「よし、誰もいない」

「急にこんなとこ連れてきて何？」

するとジェルは私を見つめて言ってきた。

「キス、していいですか？」

「は？」

何でと聞こうとしたがその後の言葉を聞いてそんな言葉は居なくなった。

「貴方と想い合ってる証を確認したいんです」

そんな切なそうな顔をされたら断れない…それに。

「私も…したい」

恥ずかしくて顔が熱くなるけど言わなきゃと思ったから。

ジェルは優しく私に口づけた。

私は少しピュアででも大人っぽくて。いつも笑わせようと努力してる。

けどちょっと子供みたい、そんな彼を支えていきたい。

これからどんな困難があっても二人で乗り越えて生きて行こう。

「Aのこと、めっちゃ好きやで！」

「静かにしない、私も好き」

ふざけ合うのも時にはいいかも。

ORANGE END

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