【stpr】組長娘と婚約者候補【な組】Part4

#159 ページ31

……幸い手足は縛られてないから一本背負いすれば逃げられるかも。

でも逃げた先にも沢山の組員が行く手を阻むはず。

その度一本背負いなんてしてやれない……。

「もう一度言う、俺のモノになれ」

従うしかｰｰｰｰｰｰ

『Aさん』

脳内で彼の声が聴こえた。いつも私を呼ぶ甘い声。

「ｰｰｰｰｰｰイヤ」

私はそう言うと男、法月聖の目を見て反抗的な笑みで言ってやった。

「あんたのモノになるくらいなら、しんだ方がマシね！」

「貴様ッ…！！」

そう言うと激昂して私を押し倒した。

「なら既成事実を作ってしまえばいいだけだ」

！！嫌っ！それは嫌っ！！

腕を押さえつけられて組敷かれているせいで脚も使えない。

しかも私は寝間着だ。寝間着は着物。

帯を外せばすぐに肌が……！彼に顔向けできなくなる……！

そして帯に手をかけられ帯を解かれた。

もう駄目だと思って目を背けた時だった。

ズドンと扉が壊された。

「なんだ、あっけねーの」

「こんなん俺の筋力使うまでもないな」

「それより早くのしちゃいましょう」

「今の状況見てぶっころ.さない方が可笑しいよね？」

「外の組員も大したことなかったしなー」

「俺らを足止めしたいなら、ダイヤモンドの扉でも用意しとくんだったね」

ｰｰｰｰｰｰ来てくれた。

「Aさん、ご命令を」

私は高らかに宣言した。

「私の上に乗っかってる、こいつを倒せ！！」

「くそ！！お前ら！！来い！！」

こいつも他の組員を呼んだ。

でも、もう大丈夫。

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