【stpr】組長娘と婚約者候補【な組】Part3

#118 ページ36

〜ジェルSIDE〜

なーくんと話していると。

『橙野ぉぉぉぉ！！』

と言う声。この声は汐里お嬢が「話があるから来い」の合図みたいなもので。

その声で名前を呼ばれたものは直ちに汐里お嬢の部屋に行く。

勿論俺も例外ではないわけで。

条件反射的なもので俺は走ってその場に向かう。

「……性格によっては娘さんがいる組は大変だなぁ」

なんてなーくんが言ってたことは勿論知らない。

それが約数分前の出来事。

「可愛い可愛いAに何しやがった、あ？」

洗面所連れてこられて服のリボンで手足縛られて足ドンされて問い詰められる。

いやいや、汐里お嬢、これなんのプレイですか！？

「汐里お嬢、スカートで足ドンはパンツが……」

「いいから答えろや、このアダルトボイスの無駄遣い」

……それ昔俺を罵倒するときの言葉ぁ……。

そんなときに救世主なのか何なのか分からないけど洗面所のドアが開く。

「…………」

さとちゃん！俺を助けて！！

「ちゃんと鍵閉めた方がいいですよ？お邪魔しました」

いや！ちゃうから！！

「何勘違いしとんねん」

汐里お嬢がさとちゃんの襟を引っ掴む。

「丁度ええわぁ、あんたにも聴こかぁ」

あ、汐里お嬢のめっちゃいい笑顔。

こうゆうときのいい笑顔が示す俺…いや影片組でついたこの笑顔のあだ名は。

『悪魔の笑顔』……つまり根掘り葉掘り聞き出される。

悪魔の笑顔はそんな地獄への招待券や。

さとちゃんがヤバいと思ったときにはもう手遅れ。

洗面所の扉を素早く閉めて鍵をかける。

あ、もうアカン逃げられへんわ。

さとちゃんは絶望の表情。俺はもう諦めた。

こんときの汐里お嬢には何言っても無駄や。


おまけ

「Aさん、陽菜子お嬢〜、お茶のおかわりいりますか？」

「ころん、気が利くね…丁度誰か呼ぼうと思ってたの」

「あお…じゃなくてころんさん、ありがとうございます」

「いえいえー」

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