127.それは…肉ゥゥ!!! ページ32
千「…もっと素早く動きなよ。」
はは、と笑いがこぼれる。
コ「素直に言えば良かったのに。」
千「何が?」
コ「安室さんに。あんな遠回しに言わなくても、"心配するな"って普通に言えばいいでしょ?」
俺がそう聞くと少し眉間にシワを寄せる。
千「…他に言うことなんてなんも無いよ。」
コ「ははは、」
千「なぁに笑ってんだ!」
そこからぐちぐちと文句を言い出した。相変わらずの不器用さ、きっと簡単には伝わらないだろう優しさ。
コ「早く行こ〜赤井さんが待ってるよ!」
千「だから引っ張るなってば!」
〜千紗side〜
コナン君に連れてこられた先には車があった。
赤「ふっ…、やけに不機嫌だな。」
ふっ…、じゃねぇよ!
千「このボケェ…何で私が怒ってんのかわかってるよね…?」
赤「さっぱり。」
千「海に沈めていい?」
コ「千紗さんステイ!」
犬じゃねぇ!!
赤「今日は助かった、今回の件で有益な情報を掴めるかもしれないからな。」
千「あーあーそりゃ良かったね。」
肘をついて車窓の外を見つめる。
赤「怪我をさせてすまなかったな。」
お?横目で見た運転手の顔は珍しく曇りぎみ。
千「スペシャル高級焼肉で許してやる。」
赤「…ふっ、ボウヤの言った通り君は甘いな。」
千「もう二度と頼ってくんなよ。」
それに少し笑い、赤井さんは私を家まで送った。こうして私のド素人潜入任務は幕を閉じたのだった。
__
____
ピンポーン
あれから数日、久しぶりの工藤低で晩御飯。
千「久しぶりですね、昴さん!寂しかった?」
昴「全く。」
悲しいよ。呆れられながら中へ通される。
コ「待ってたよ〜」
何でおまえがいる!?しかし笑顔で右手に持っていたのは…
千「に、肉!!」
昴「ちょっと千紗さん机に乗り出さないでください。」
しかも高そうなやつ!!
昴「コナン君が持ってきたんですよ、だから急遽焼肉に変更と。」
コ「よかったね、千紗さん!」
なるほど、だからもうご飯の用意してるのか。
『スペシャル高級焼肉で許してやる。』
こいつ…
昴「さぁどんどん焼いちゃいましょう。コナン君、千紗さんに負けないように。」ジュー
千「あっ、テメッ!私まだ手ぇ洗ってないんだぞ!なに先に始めてんの!!」
昴「今のうちですコナン君、私達で先に食べちゃいましょう。」
コ「わーい!」
千「ああぁ!ちょっと待てやァァ!」
__今日もこの食卓は騒がしい。
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pino(プロフ) - カノさまさん» 好評価&コメントありがとうございます!もっと面白さを増せるよう頑張ります! (2019年8月31日 22時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
カノさま - 面白い作品ですなぁ… (2019年8月31日 21時) (レス) id: a6daf906d1 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - ののいろ系女子さん» ファン…!?好評価とコメントありがとうございます!楽しんで頂けて何よりです!(*^^*) (2019年7月13日 14時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - 凄くおもしろかったです!もうファンです!至急好評価してきます! (2019年7月13日 11時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - ミキさん» 好評ありがとうございます(TT)、これからももっと面白く出来るように努力します! (2019年7月9日 21時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:pino | 作成日時:2019年2月20日 0時