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｢これ､作ってきたの｡あげる｣
いつきがリュックから取り出したのは､自身の手首にもつけられている､綺麗な色の糸で編み込まれたブレスレットだった｡
雫はいつきからそれを受け取り､ブレスレットを見て｢可愛い｣と言うと､嬉しそうに微笑んだ｡
｢……じゃあね｣
いつきは部屋を後にすると､今度はAの方に歩み寄ってくる｡
｢お姉さん｣
｢ん？｣
｢……さっきは､怒ってくれてありがとう｣
｢いつきちゃん……｣
いつきはAにぺこっと頭を下げて､今度こそ部屋を後にした｡
陽達は雫の持っていたブレスレットに直ぐに興味を示し､三人で仲良く分け始める｡
その様子を､俊平達は少し寂しげに見つめていた｡
｢……これで良かったんだよね｣
｢すまんかった！家賃欲しさに募集を締め切らなかった俺のせいだ！すまん……！｣
｢アイス奢ってー｣
｢奢る！｣
めいくと蒼介のやり取りにAと俊平がふふっと笑うと､めいくはAを見つめた｡
｢でも､なんか意外｡Aがあんな風に怒るなんて｣
｢え？……すみません｡つい……｣
｢……おじさん､脳天気な学生の考えそうな理想だって｡言うよねー｣
｢……はたから見たらそう見えるんでしょうね……｣
｢……一緒に暮らしたら分かってもらえるのにな｣
俊平が何気なく言った言葉に､全員が目を向けた｡
直ぐにその視線に気付いた俊平は､礼とAの方を見て慌てる｡
｢ああいや！一緒に暮らしたいって言うことでは……｣
礼はどこか気まずそうに目線をさ迷わせると､黙って部屋へともどっていってしまう｡
｢礼さん……！｣
Aが追いかけたものの､その前に礼は部屋の引き戸を閉めてしまった｡
どうしよう……とAが立ち尽くしていると､俊平が隣に立って小さく深呼吸してから声をかけ始めた｡
｢あの､僕がはっきりしないから､礼さんとAさんに言いにくいこと言ってもらっちゃって､ありがとうございました｣
｢……別に｡私は言いたいこと言っただけですから｣
襖を隔てて聞こえてきた声は､どこか沈んでいて｡俊平は申し訳なさそうに俯いた後､隣で同じように暗い顔をしているAを見る｡
Aは俊平と目が合うと､どこか気まずそうにダイニングの椅子に座り直した。
再び黙り込んだAに､今度は蒼介が声をかける｡
｢……A先生｡さっきは､ありがとな｣
｢え？｣
｢A先生の言葉聞いて､我に返ったっていうか､そうだよなって思った｡あのままいつきちゃんだけを泊めてたら､何かあった時､俺達じゃできることは限られてる｣
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とも(プロフ) - 楽しかったですー(^ー^)!!!今後の続きも楽しみにしてます♪ (2021年9月12日 0時) (
レス) id: ff2a1100bf (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんGirl(プロフ) - 待っていました！ありがとうございます！ぜひスローペースになってもいいのでぜひ続けて書いてください！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 651e60b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
はろ。(プロフ) - たのしみに待ってます！ (2021年9月8日 1時) (レス) id: 553ee9b60b (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 優衣之助さん» コメントありがとうございます！少しスローペースになるとは思いますが､頑張ります(´∀｀*) (2021年8月18日 20時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
優衣之助 - 待ってました！いやーこの後の物語も楽しみです！待ってます！頑張ってください！ (2021年8月18日 1時) (レス) id: 6e2a5698bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年8月18日 0時
