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｢おかえりなさい｣
｢…………っただいま｣
｢っよし！じゃあみんなで飯にするか！！
今日はおやっさん特製の回鍋肉だぞー！｣
｢｢｢わーい！！｣｣｣
Aの表情は､今まで見てきた中でもとびっきりの笑顔だったように思う｡
俊平は子ども達に囲まれるAを微笑ましく見ながら､笑顔で帰ってきてくれたことに､そっと胸をなで下ろした｡
＊＊＊＊＊
その日の夜｡食事が終わると､Aは一人屋上にある椅子に腰掛け､透子から貰った封筒を見つめていた｡この中には､あの日の望が最後に撮った写真が入っている｡
なかなか開けず､先程からこうして見つめてはそっと封筒を撫でる時間が続く｡
遠くからは､子ども達の楽しそうに笑う声が聞こえてくる｡それが､Aの気持ちを段々と落ち着かせてくれた｡
そこへ､Aがいないことに気付いた俊平が屋上へと上がってきた｡
椅子に座り俯くAを見て､俊平はそっとAの元へ近付く｡
サンダルと地面の擦れる音に､Aはようやく俯いていた顔を上げた｡
｢あ……すみません｡気付きませんでした｣
｢いえ……｣
｢もしかして､今日のこと気にして来てくださったんですか？｣
｢あ……えっと……はい｣
｢ふふ｡やっぱり｡
ちゃんとお話出来ましたよ｡自分の気持ち､伝えられて良かったです｣
｢そうですか……｣
｢どうぞ？｣とAが隣の椅子を指したので､俊平は遠慮がちに座った｡
その時､Aの持っていた封筒が目に入る｡
｢……これは？｣
｢望君のお母さんに頂いたんです｡あの日､望君が撮っていた写真を現像してくださったんです｡
ちょっと､開けるのに勇気がいるもので……｣
｢……大丈夫です｣
｢え？｣
｢俺がちゃんと隣で見届けます！陽に本当のことを打ち明けた時､Aさん達が見届けてくれたように｣
｢………………｣
｢ちゃんと､一緒に受け止めます｣
真剣に､真っ直ぐにAの目を見て､俊平はそう言った｡
Aはしばらく迷うように目線をさ迷わせると､やがてゆっくりと封筒を開く｡
写真の一番上にあったのは､山から覗く綺麗な朝日｡まるでこれからのAの人生を､暖かく迎えてくれているような暖かさを感じた｡
次に写真をめくると､そこには｡
｢…………っ｣
笑顔で家族と共に映る望の姿があった｡
家族想いだった望は､姉や母親とも仲が良く､家族旅行の時はいつも望がこうしてカメラで撮影していたという｡
｢この人が望さんですか？｣
｢はい……｣
｢優しそうな人ですね｣
｢はい……｡本当に優しい人でした｣
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とも(プロフ) - 楽しかったですー(^ー^)!!!今後の続きも楽しみにしてます♪ (2021年9月12日 0時) (
レス) id: ff2a1100bf (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんGirl(プロフ) - 待っていました！ありがとうございます！ぜひスローペースになってもいいのでぜひ続けて書いてください！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 651e60b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
はろ。(プロフ) - たのしみに待ってます！ (2021年9月8日 1時) (レス) id: 553ee9b60b (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 優衣之助さん» コメントありがとうございます！少しスローペースになるとは思いますが､頑張ります(´∀｀*) (2021年8月18日 20時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
優衣之助 - 待ってました！いやーこの後の物語も楽しみです！待ってます！頑張ってください！ (2021年8月18日 1時) (レス) id: 6e2a5698bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年8月18日 0時
