Request #01｢大切で､大好きな人｣ ページ37
〜リクエスト〜
｢真冬くんと夢主ちゃんのイチャイチャが見たい！｣
Aは､可愛いと思う｡
幼なじみの誰よりも近くにいた真冬は､自分の隣で皿洗いに興じるAの横顔をじっと見ていた｡
自分よりも小さな身長も､色とりどりに表情を変える大きな瞳も､ふんふんと鼻歌を奏でてる声も､全部可愛いと思う｡
でもそれは｢好き｣とか｢恋｣と言われると少し違う気がして｡
由紀や､上ノ山に抱く思いとは全然違う｡
でも､すごく大切に思っているのは確かだった｡
昔から､当たり前のように隣にいてくれるAの存在は､真冬にとって息をするのと同じような感覚だったから｡
｢冬ちゃん？｣
｢え？｣
｢どうかしたの？｣
視線に気付いたAがこっちを見てきた途端､真冬は思わずふっと吹き出してしまった｡
Aの鼻の頭に､洗剤の泡が付いていたから｡
｢え？なになに？｣
｢A､泡ついてる｣
｢うぇ！？どこどこ？｣
｢とってあげるから､大人しくして｣
手も泡と食器で塞がっているため､変にきょときょととするAにまた吹きそうになりつつも､真冬は顔を近づけて鼻に触れる｡
Aはちょんと触れた衝撃で目を瞑るも､そのまま少し擦られる感覚に思わずくすくすと笑ってしまった｡
｢もう冬ちゃんくすぐったい！｣
｢我慢我慢｡……はいとれた｣
｢ありがとう！鼻の頭に付いていたとは……｣
｢確かに､ちょっと面白かった｣
｢あ｡笑ったな？｣
なんてことの無い当たり前の時間｡
それが真冬には居心地が良くて､思わずAの頭を撫でる｡
昔から良く撫でてはいたけど､相変わらず柔らかい髪だ｡
それに､最近少し思ったことがある｡
｢Aさ､最近少し綺麗になったね｣
｢え！？ほ､ほんと！？｣
｢うん｡たまに見せる微笑んだりする顔が大人っぽくなったなって｣
｢わ､わぁ！冬ちゃんに言われるとなんか嬉しい！｣
｢今はどちらかと言うと幼いけど｣
｢ん？｣
そう､例えば自分と上ノ山が話をしている時､ギターを弾いてる時､それを眺めているAの表情が､優しくて大人っぽさを感じるようになった｡
それでもやっぱり見せる表情はまだまだ無邪気ではあるけれど｡
｢よし！お皿洗い完了！お手伝いしてくれてありがとね！｣
｢うん｣
｢この後どうしよっか？今日はバイトもお休みなんでしょ？｣
｢うん｣
ふと時計を見ると､時刻は2時半を回っていた｡
日曜日の昼下がり､気温も涼しいし､この時間は大抵眠たくなる時間だ｡
2→←intermission #07｢設定資料集ー雨月編ー｣
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に - 最近ギヴンにハマった20代ですが、こちらの小説ほんっっっとうに最高です！！！！夢主の行動・気持ち・考えなど文からとても伝わってきて読みやすいです。お忙しいと思いますが、完結に向けて頑張ってください。楽しみにしております！！ (2020年4月30日 13時) (
レス) id: e8737ae1a9 (このIDを非表示/違反報告)
美咲 - アニメ終わって落ち込んでたら、映画っ！嬉しすぎて……2020年まで頑張っていけそうです！言ノ葉さん最終話までお疲れ様でした！番外？リクエストも更新、楽しみにしてます！に (2019年9月20日 15時) (レス) id: 7ef2d991dc (このIDを非表示/違反報告)
蓮華 - はじめまして！梶さんと春樹とのお話を書いてほしいです！ (2019年9月20日 10時) (レス) id: eb587ffa62 (このIDを非表示/違反報告)
神夜(プロフ) - マシュマロが通信制限で使用出来ないのでボードの方に感想、リクエスト書かせて頂きました。御手数ですが見て頂けると嬉しいですよろしくお願いします。 (2019年9月18日 5時) (レス) id: 1c640baa7c (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます！雨月さんめっちゃ美人ですよね……｡10話の耳かけスタイルがとても色気爆誕でやばかったです…… (2019年9月16日 21時) (レス) id: 50b948882d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作成日時：2019年8月30日 15時
