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それから､冬ちゃんの家に住むようになって､仕事でほとんどお家にいないおばさんの代わりに､私が冬ちゃんの家で家事をするようになった｡
｢Aー！腹減った！｣
｢由紀君また来たの？｣
｢いいじゃん！Aの飯美味いし！真冬だけずるい｣
｢由紀は食い意地張りすぎ｣
｢あ？｣
由紀君は､暇さえあれば家に来て､冬ちゃんと3人､一緒に食卓を囲んだ｡
由紀君なりに､私を心配して元気づけようとしてくれている事が嬉しかった｡
｢そう言えば俺さ､高校生になったらバンドやろうと思うんだ！｣
｢バンド？｣
｢バンドって､一人じゃ出来ないよ？由紀友達多いけど広く浅く派でしょ？一緒にやってくれる人いるの？｣
｢お前な……｡柊とシズとやるんだよ！｣
｢ああ…｣
｢バンドかぁ…かっこいいね！｣
｢だろ！？｣
初めて私達にバンドの話をしてくれた由紀君の表情は､今も忘れられない｡
とてもキラキラしていて､まるで宝の地図でも見つけたかのような表情だった｡
そうして私達は､やがて高校生になった｡
私と冬ちゃん､由紀君と柊とシズちゃんで学校が別れてから､少しずつ会える時間が少なくなっていった｡
由紀君はバンドをやるため､ギターを買うためにバイトをたくさん入れて､それ以外の日はスタジオにこもりきりになって｡
私は変わらぬ生活をする傍らで､幼い頃から習っていたピアノで曲を作るようになった｡
初めて作った曲を冬ちゃんに聞かせた時､冬ちゃんは目を輝かせて｢凄い…！｣と言ってくれた｡
そして､少しずつ動画サイトにアップもはじめて｡
いつか､由紀君にも聞いてもらいたい｡
そう思っていた矢先のこと｡
由紀君と冬ちゃんは､とうとうすれ違いの喧嘩した｡
2人とも､売り言葉に買い言葉で､今までに無いくらい言葉をぶつけあった｡
｢由紀君やめて！落ち着いて！冬ちゃんも！｣
｢Aは黙ってろ！真冬､お前さ､何勘違いしてんだよ！お前が望むなら､俺はなんだって出来る！！音楽なんかやめてもいい！！｣
｢……っじゃあ！！俺のために死ねるの！？｣
冬ちゃんのその言葉は､由紀君の心に深く突き刺さり､それ以上言葉が出てくることはなかった｡
家に帰っても､冬ちゃんは部屋に閉じこもったまま出てこなかった。
私は､由紀君に電話をした｡
｢由紀君､頭冷えた？｣
《何？お前も俺に説教？》
｢そうじゃないよ｡ただ､冬ちゃんは寂しかっただけなの｡由紀君は､そうじゃなかったの？｣
《……なに？お前まで疑ってんの？》
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に - 最近ギヴンにハマった20代ですが、こちらの小説ほんっっっとうに最高です！！！！夢主の行動・気持ち・考えなど文からとても伝わってきて読みやすいです。お忙しいと思いますが、完結に向けて頑張ってください。楽しみにしております！！ (2020年4月30日 13時) (
レス) id: e8737ae1a9 (このIDを非表示/違反報告)
美咲 - アニメ終わって落ち込んでたら、映画っ！嬉しすぎて……2020年まで頑張っていけそうです！言ノ葉さん最終話までお疲れ様でした！番外？リクエストも更新、楽しみにしてます！に (2019年9月20日 15時) (レス) id: 7ef2d991dc (このIDを非表示/違反報告)
蓮華 - はじめまして！梶さんと春樹とのお話を書いてほしいです！ (2019年9月20日 10時) (レス) id: eb587ffa62 (このIDを非表示/違反報告)
神夜(プロフ) - マシュマロが通信制限で使用出来ないのでボードの方に感想、リクエスト書かせて頂きました。御手数ですが見て頂けると嬉しいですよろしくお願いします。 (2019年9月18日 5時) (レス) id: 1c640baa7c (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます！雨月さんめっちゃ美人ですよね……｡10話の耳かけスタイルがとても色気爆誕でやばかったです…… (2019年9月16日 21時) (レス) id: 50b948882d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作成日時：2019年8月30日 15時
