#182 ページ32
side black
開演ギリギリだからか
あまり会場の前には人がいなかった
兄に続いて俯き気味にチケットを渡すと
係りの人が少し怪訝な表情をしたが難なく入れた
開演1分前でロビーにも人がまばらだった
会場に入ると人で埋め尽くされていた
やっぱりSixT ONESスゲェーんだな
そう思わざる終えなかった
席は2階席の1番最後列
全体を見渡せるいい位置だ
ここなら座っていても確かに目立たない
お父さん、お母さん、俺、兄ちゃん
の順番で座った
前の列はほぼ外国人だし、お父さんの隣も外国人
18時ぴったり、開演した__
俺は座っていたが1列1列段差があるため座っていてもよく見える
１曲目はAmaizing
見て驚いた
俺の立ち位置をあけて踊り始めた
慎太郎が俺の立ち位置に入ればバランスが良いのに
わざと空けている
流石に歌は割り振っていたけど俺のソロパートは
5人みんなでまわして歌っている
2曲目のJaponica Styleもそうだった
途中で兄ちゃんが座った
兄「北斗、辛くない？
みんな優しいな、北斗の立ち位置あけてくれてるんだな」
そう言って笑ってきた
周りの観客を見ると
それが当たり前かのように楽しそうだ
オリジナル曲は全て6人での振り付けで行なっていた
先輩の曲は今まで俺が歌ったことあるやつは俺の立ち位置があいてた
MCも相変わらず面白かった
時折ジェシーや慎太郎が英語を使いながら説明をして
京本は時折ついていけてないがニコニコして楽しそうだ
樹やこーちも日本語と英語を使いながら話している
こんなにグローバルなグループになったかと思うと感動した
ライブの構成もよく考えられた構成だった
本編終了の前の挨拶
樹「Thank you for coming today. We are now active with five people. But absolutely six people will come back. 」
ジェ「Do you see Hokuto? We want you to return to Hokuto. 6 people want to dance, sing and laugh again. 」
6人で活動する日なんてこないし
ましてや俺が戻ることはもう無い
そう思ってはいるが
ジェシーの言葉を聞くと自然と涙が出てきた
涙が止まらなくて
誰にも気づかれたくなくて
俺は下を向いた
兄ちゃんが俺のかたをさすってくれた
兄「優しいな、どんな北斗でも待っていてくれてるんだな」
涙が止まらなくて止まらなくて
これ以上聞いたらもっと涙が止まらない気がした
「ごめん、、俺外出るね」
そう言ってロビーに出た
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作者名：ちきん | 作成日時：2019年9月30日 18時
