#173 ページ23
side black
パレードが落ち着くまで車が出せなかったため
20分ぐらい車の中にいると
さっきぶつかった右腕が少し痛み出した
「ごめん、やっぱり少し右腕、痛いかも」
兄「見せて」
兄ちゃんが腕をめくると
内出血斑が広がり少し腫れてきた
兄「北斗、病院戻ろう
おじさん、ごめんなさい
病院戻ってもらっていいですか？」
「ごめん、迷惑かけて」
おじ「そんなことないよ
すぐ病院戻ってみてもらおう」
母「北斗、、少し冷やそうね」
そういうと冷たい水にタオルを巻いて腕に当ててくれた
しばらくすると
おじ「そろそろ車出せそうだから出発するね」
ゆっくり車が動き出した
俺は兄ちゃんに冷やしてもらいながら
ちょっと落ち着こうと深呼吸をした
たぶん腕は血小板が低いから内出血しただけだと思う
それより藤井くんと目が合ってしまったかもしれないということ
藤井くんは慎太郎とかと仲がいいから言われたら
慎太郎は勘が鋭いから一発だ
でも帽子やマスク、長袖長ズボン
ましてや体型が違う俺を見て果たして
俺と思うか
正直藤井くんがなんて思ってるかなんてわからない
これ以上深く考えない方がいいのかもしれない
気づいてない可能性の方が高いし
そんなことをぐるぐると考えているうちに病院に着いた
兄ちゃんに腕を支えられながら
病室に戻るとおじさんが矢崎先生を
連れてきてくれた
矢崎「松村さん、ちょっと見せてくださいね」
俺の右袖をまくると
片手分ぐらいの内出血斑が出来ており
少し腫れていた
矢崎「まあ、血小板が少し低いからしょうがないはしょうがないですけど
一回レントゲンだけ取って骨折してないかだけ確認しましょうか
動かすの痛いですか？」
「少し痛いです」
矢崎「そんなに勢いよくぶつかったんですか？」
「俺も帽子とマスクとかしてて
ちょうどパレードが始まって日本人が多くなったから少し下向いて歩いたのがいけないんですけど
まあまあ体格のいいアメリカの方とぶつかっちゃって」
矢崎「そうですか・・・
折れてはないと思うんですけどもしかしたらヒビとかは入っているかもしれないですね」
矢崎先生とともにレントゲンへ向かった
___
矢崎先生がレントゲンをその場で確認すると
矢崎「やっぱり少しヒビが入ってるかもしれないですね
1週間ぐらい右の腕固定しておきましょうか」
その場で看護師が腕を固定してくれた
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作者名：ちきん | 作成日時：2019年9月30日 18時
