mission114 ページ35
朔間零side
"A、おぬしは記憶喪失だったらしいのう。我輩はおぬしの価値を知っておる。天祥院君がおぬしを狙うわけも、どうして我輩がおぬしと昔会ったことがあるのかも…とりあえず今宵はゆっくり休むがよいぞ。また明日、話の続きをしよう。"
そう言って呆然とした様子のAと少し複雑そうにこちらを睨んでいた月永君を部屋から出ていかせた。
そして、ベッドの中でうずくまって狸寝入りをしていたらしい我が愛しの弟に声をかける。
零｢…狸寝入りは終わったかえ？凛月よ。｣
凛月｢…｣
無言で起き上がってベッドに座り、こちらを睨む凛月。
零｢今日は疲れたじゃろう。凛月もそろそろ部屋で休んで…｣
凛月｢兄者は…ずるい。昔から。｣
零｢凛月…｣
凛月は我輩と目を合わせずに、下を向いてそう言った。
凛月｢家からの脱走を兄者が拒否して俺が家から出ていった後、俺はコーギーと知り合った。情報屋をやってたコーギーにKnightsの仕事で使う情報を頼んだりしてた…あれ、兄者が仕組んだんでしょ？｣
我輩はわざとなにも答えずに凛月の事をじっと見つめた。
凛月｢俺とコーギーは確かに初対面だった。でもコーギーは本当は一方的に俺の事知ってたんでしょ？兄者がコーギーに俺の様子を定期的に報告するように言ってたから。｣
零｢…｣
凛月｢それだけじゃない。あの日々樹渉って男。あいつに頼んで俺とAを城から脱出させようとしたのも兄者が仕組んだんでしょ？｣
凛月｢そして極めつけに王様…月ぴ〜との関係。兄者と月ぴ〜は俺と月ぴ〜が出会う前から知り合いだったんでしょ？…ねぇ、なんでそんなに俺に隠し事ばかりなの？俺はそんなに頼りない弟だった？｣
ゆっくりと顔をあげた凛月の赤い瞳には涙が浮かんでいた。
(あぁ、我輩はなんてことをしてしまったんだろう。勝手に弟を庇護下において勝手に守って。凛月はもう我輩の考えが読める程成長していたというのに。)
人間の成長とは早いもの。五奇人としての生を何度も繰り返している我輩はそれに気づけなかった。
今回の件は凛月ではなく、我輩が弟という存在をしっかり認識していなかったせいで起こったこと。
"凛月｢お兄ちゃん、ここから一緒に逃げようよ。｣"
(そう言われて逃げられればどれほど良かったことか。)
"俺"は凛月の身体をそっと抱きしめた。
(なぁ、凛月。俺はお前に一緒に逃げようって言われて、本当はすごく嬉しかったんだよ。)
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リューゲ(プロフ) - yudukim0110さん» 励みになります！頑張ります！ (2023年1月8日 4時) (
レス) id: ab9e6bad9c (このIDを非表示/違反報告)
yudukim0110(プロフ) - 凛月くんが安定のかっこよさ🫶紅郎さん敵だけどかっこいいんだよな、惚れちゃう。いや毎回終わるタイミングが完璧なんですよ！続き楽しみにしてます😋 (2023年1月7日 21時) (レス) @page30 id: 114e667087 (このIDを非表示/違反報告)
リューゲ(プロフ) - @yudukim0110 コメントありがとうございます！！こんな駄作を面白いと言って貰えてとても嬉しいです😭紅月は強者として出したかったんです😊凛月君の夜型個性は消しちゃいましたが吸血鬼っぽく見せれるように頑張ります😊 (2023年1月6日 0時) (レス) id: ab9e6bad9c (このIDを非表示/違反報告)
yudukim0110(プロフ) - ここで紅郎さんが来るか。。！毎回面白くて尊敬です🫠はい、吸血鬼っぽいです。。。(笑) (2023年1月5日 19時) (レス) @page29 id: 114e667087 (このIDを非表示/違反報告)
リューゲ(プロフ) - @ひーちゃん ありがとうございます！更新の励みになります！！これからも頑張ります！ (2022年11月27日 18時) (レス) id: ab9e6bad9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リューゲ | 作成日時：2022年11月27日 17時
