5人の怪盗と生きる宝石第2幕 (ページ49)

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Another Story2-4 ページ49

凛月side

凛月｢…叶えたい願い、か…｣

(そんなの…決まってる。でも、その願いは俺にとっては大きすぎる…)

俺は1人夜の闇の中テラスで立ち尽くしていた。

凛月｢はぁ…仲間になんてなれる訳ない。｣

俺は長い間ここにはいられないのだから。
俺の願いの為には宿り木を作ってはいけないから。
…動きづらくなってしまうから。

月永｢釣れないこと言うなよ〜！リッツ〜！｣

どうやら、いつの間にか月永レオが俺の隣に来ていたらしい。

いつもの事だからあまり俺は驚かなかった。

凛月｢仕方ないでしょ。俺はあんた達を優先出来ないからね。あんた達と仲間になるってことはあんた達を優先しなきゃ行けないってことでしょ？｣

そう聞くと月永レオは困ったように眉を下げた。

月永｢うーん、リッツが何をしたいのかは知らないけど…でもリッツがやりたい事優先でいいんじゃないか？｣

凛月｢…え？｣

月永｢リッツはリッツのやりたいようにやればいい、責任を感じる必要は無い。｣

凛月｢あんた、言ってる事無茶苦茶だよ？自分から勧誘しておいて突き放すのよく分からないんだけど。｣

俺が咎めるようにそう言うと月永レオは満面の笑みでこう言った。

月永｢じゃあ、リッツの為におれらの事を利用すればいいんじゃないか！？｣

凛月｢…はぁ！？｣

こいつは本当に何を言ってるんだ。

月永｢リッツは孤児で、頼れる人もいなければ常識もないし財もない。なら、おれらに面倒見させるだけ見させてあとはバイバイすればいい！｣

凛月｢だから、無茶苦茶すぎ！なんでそんなこと…｣

月永｢だっておれ、リッツの事が気に入ったんだもん！覚悟しとけよ〜？おれは決めた事は絶対に押し通すからな？｣

いい迷惑だ。

そう。迷惑、なはずなのに…なんでだろう。胸が暖かくなるのは。

凛月｢ふふっ、はははっ！面白いねあんた。そうまでして俺の面倒見たいんだ。おっかしい。｣

(でも俺は仲間にはなれない。だから…)

凛月｢うーん、じゃあ、ひとつ取引しようよ。｣

月永｢なんだ？言ってみろ！｣

凛月｢俺はあんた達の仲間にはなれない。だけど協力者って条件付きなら俺はここに長い間留まっていてもいい。その代わり…衣食住は保証してね？｣

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