mission68 ページ32
youside
時間軸 現在
昼食を終えた後、私と司くんはリビングでスイーツを食べながら談笑していた。
先日の司くんの一件以来、何となく司くんと共に時間を過ごすという事が増えた気がする。
しばらく二人で話していると、凛月くんが欠伸をしながら部屋に入ってきた。
凛月「ふわぁぁ。」
朱桜「おや、凛月先輩。また寝ていたのですか?」
凛月「ううん。本当は寝たいんだけどねえ。片付けたい件があるからもう少し寝れないかも。」
A「?」
なんだろう、凛月くんが私のことをちらりと見ていたような気がした。
正直、Knightsの中で凛月くんとはあまり話さないから何を考えているのか分からない。
まあ、Knightsは全体的に何を考えているのか分からない人が多いんだけど…レオさんのようなタイプとはまた違う。
なんというか…腹の底を探られているような感じがするのだ。
正直、私は凛月くんの事が苦手だ。
凛月「スーちゃん、冷蔵庫に炭酸水ないー?」
朱桜「少々お待ち下さい…あ、ちょうどきれてしまっているようですね。私が買ってきましょうか?」
凛月「まじ?助かる〜。じゃあ、お願いねぇ。お金はそこにあるやつ使って〜。」
そう言って司くんはお金を持って部屋を出ていき、凛月くんはひらひらと手を振って見送った。
…そう、今の一連の流れを見て分かったであろう。
私は今、とてもきまづい。
(いや、凛月くんと2人きりって…嘘でしょ…)
ちらりと凛月くんの顔を盗み見ると凛月くんは司くんの経済誌を読んでいた。
読書の邪魔をしないようにこっそり立ち上がり部屋を出ていこうとしたその時。
凛月「…ねぇ。」
A「…え?」
突然声をかけられ身体が動かなくなった。
いや、正確には動けないのだ。
だって…ひんやりと冷たいもの…いや、小型のナイフが私の首にあてがわれていたから。
凛月「大声を出さない。助けを呼ばない。抵抗しない。この3つを守らないなら俺は容赦なくあんたの喉元を掻っ切る。…わかった?」
A「っ…ん。」
緊張で声にならない返事を出すことしか出来なかったが凛月くんは分かってくれたようだ。
凛月くんは立ち上がりかけていた私に座るように促すとにこりと微笑んでこう言った。
凛月「これから俺の質問に嘘偽りなく正直に答えること。もし嘘をついたらその時は…ね?」
あぁ、やっぱり。
私は凛月くんが苦手だ。
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作者名:リューゲ | 作成日時:2022年8月1日 20時