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貴女side
なんとなく
風磨の前で健人さんといるところを見られたくない。
そう思うようになってしまった。
躊躇する気持ちを抑えて扉を開ける。
風「中島」
呼ぶ声に反応してこちらを見た健人さんは
途端に寂しそうな顔で笑って
健「..朝から2人でどうした？」
声まで無理をしているように感じる。
健人さんの前で風磨といるところを見られると
申し訳なく思ってしまう。
罪悪感だろうか。
風「トレーニング初日から
勝利先生のスパルタ指導の所為で
全身筋肉痛なんだってよ
俺は肩貸してるだけ。」
喋りながら健人さんの向かいの席に私を座らせて
風「んじゃ、あとは2人でごゆっくり」
そう言って扉を閉めていった。
貴「すみません、こんな朝から」
健「色々と聞きたいこと多いけど
筋肉痛？」
貴「お恥ずかしい限りです。」
健「あんだけ走りまくってたAが筋肉痛って
時の流れを感じるわ」
しみじみとそしてニヤニヤしながら言うので
貴「ちょっと馬鹿にしてますよね」
時の流れなんてのは自分が1番理解している。
健「俺が言わなくても
Aは常々思ってるんだろうけど。
俺も急に走れとか言われたら盛大にずっこけそう。」
当たり前のように心中を察して
フォローする言葉を前におく。
貴「そういえば
健人さんががっつり運動してるところ
意外と見たことないですね」
健「大人になったら
全力で体動かすことなんてそうそうないって」
貴「でも、
私が1人の時、いつも全力で走って
駆け付けてくれたのはちゃんと覚えてます。」
1人で泣いていると
いつだって健人さんがそばに来てくれた。
時には息を切らしながら優しく抱きしめてくれた。
貴「健人さんがくれた優しさは
何があっても忘れません。」
健人さんに対して
こういう台詞くさい言葉を伝えるのは
もう何度目だろう。
本心なのに変わりはないのに
我ながら恥ずかしい言葉ばかりだなと思う。
健「Aは本当に素直になった」
少し困ったような顔で優しく微笑む健人さんを
ここ最近はよく見ている気がする。
貴「いつも変なことばかり言ってすみません」
健「ううん。
ひとの気持ちにも敏感になった。
Aの言葉、俺は好きだよ。」
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arry(プロフ) - Ahrさん» ここまでよんでくださり、コメントまでありがとうございます。お返事並びに更新が大変遅くなりすみません。大変お待たせしました。まだ読んでくださっているでしょうか？未だに手探りで進んでいる為、ドキドキしていただけてホッとしております。ありがとうございます。 (2022年10月15日 10時) (
レス) id: 8aa1122b4b (このIDを非表示/違反報告)
Ahr(プロフ) - めちゃくちゃドキドキして読ませていただいてます。久しぶりにこんな気持ちになりました笑 続き楽しみにしてます！ (2022年8月29日 21時) (レス) @page35 id: bfc2ddf8fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：arry | 作成日時：2021年10月6日 23時
