年上彼氏の甘やかし方【志麻】

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『この後どうする?』




2人で食器を洗い終わって
手を拭きながら志麻くんに聞く。




「んー。久しぶりに外でデートしたいんやけど、どう?」




普段はファンに見つかったら面倒だからと
家でゲームをして過ごすことが多い。



一応公表はしているけれど
やっぱり皆が皆納得してくれる
なんてことはない訳で。




『珍しいね。行きたいとこでもあるの?』




「タピオカ飲みにいきたいねん。鹿のマークのとこ」



可愛い。
見た目も若いからほんとにもうすぐ三十路なのか
疑わしいくらいだ。



『じゃあ、行こっか。私も行ってみたかったんだよねー』




「よっしゃ、準備してくるわ」




暫くしてから家を出ると
二人並んで、すぐ近くの駅まで歩く。



私はマスク、志麻くんは帽子とマスクで
カモフラージュしているため
声でも聞かない限り気付かれないはずだ。




渋谷行きの電車に乗り込むと、
お互い無言でスマホをいじいじ。


別に気まずいとかではなくって
私たち2人は自分から話す質ではないから
こうやってしている方が、お互い
居心地がいいのだ。



それにこうしている間でも
片方の手は繋いだままにしてくれるから。





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