いちばんほしいもの。* レイナ ページ9
同い年で、誕生日も同じ。家族の様に接していた幼馴染みの彼を、異性として見るようになっていたのはいつからだっただろうか。
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自宅でテスト前の勉強中、普段掛けている眼鏡を外してノートにペンを走らせる幼馴染みに、少し気になったことを聞いてみた。
「志麻くん、今年は誕生日どうする?」
「あー、もうそんな時期か。去年はどっちも両親仕事だったから二人で祝ったんやっけ」
「そうそう。コンビニでケーキ買ってたよね」
11月も終わりに差し掛かって、もうすぐ12月。誕生日が同じ日の私たちは、パーティーも一緒にしてたし、お小遣いを貰うようになってからはプレゼント交換なんかもしていた。初めて志麻くんからプレゼントを貰った時「女子って何あげたら喜ぶか分からん」って言っていたのを覚えている。
「今年は俺んとこの親休み取ったからうちでしよってなってるみたいやけど」
「そうなの?でもパーティーの前に去年みたく2人で買い物行きたいなぁ」
「お、そんならその時に交換用のプレゼント買うか。テストも最終日やし、そんくらいの時間ならあるやろ」
笑いながら提案してくれたその案に思わず頬が緩む。
好きな人と一緒にいられるのって、どんなに些細なことでもとても幸せだから。
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憧葛 - こんばんは、憧葛です!作品を読ませていただきました。いやもう本当にどれも神作ばかりで……素敵なお話をありがとうございました!これからも頑張ってください! (2021年12月7日 18時) (レス) @page38 id: e0ae3127c5 (このIDを非表示/違反報告)
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