優先順位は下の下の下で【及川徹】

呼吸を忘れるな ページ18

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2023/01/29きゃべつ畑


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『ところで、お時間は大丈夫なのでしょうか？』


もう少しで7:20分を過ぎる




「は？って…げぇ………朝練ある…悪いけど俺朝練行ってくる。

あとは教室でも図書室でも行ってこい」





あからさまに顔を歪めがら、嫌そうな顔をしながら



溝口室こと、生物室を出て行った




ちなみに、溝口さんは生物担当の先生でもないけど

人少ないからとの理由で巣になってるらしい





『…………』




一人なった室内を私も出ようとしたところ、外から声が聞こえた




.






.


及川「おーーい！！国見ちゃんいるでしょ！朝練サボってどこいんのー！」







.







.

『ヒュッ』





徹だ






一瞬心臓が止まったかと思った




やましいことなんてないのに、口を手で覆い、



息の根すらも漏らさぬようにその場にしゃがみ込んだ





『………』






来ないで。来ないで。来ないで。来ないで








________Aちゃんはさ、及川のこと好きなの






なんで今出てくるのよ






松川さんに言われたことが脳裏によぎったからか


徹がきそうなことへの恐怖からかは分からないが





頭の中がぐわんぐわんになって






来てほしくない。けど、好きなら会いたいはず





脳の回転が激しくなって目が眩んだ










及川「ここー？」







_______カチャ







ドアノブに手をかける音がして、冷や汗が垂れた




口を覆う手の力を力んだ











岩泉「おいクソ川！！！いつまで探してんだよ！先に練習始めるぞ！！！」


及川「え"！待って！？今行くから！！！」





誰かは知らないが、大声が遠くで響いた





対しての徹は慌てた声をしている

そして、誰かが徹をまた呼ぶ声とともに足音が遠くなった







…いなくなった？






なにより、国見ちゃんとやらは許さない






口から手を外せば安堵の息が漏れて、うっすら目に涙が張った







__________ガチャ







胸に手を当てて、もう一度呼吸を整えようとした時、





さっきと同じ音がして背中にあったドアが引かれた









『ぇ』

「え、」







今度こそ心臓が飛び出るかと思った

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