【想い人】7 ☆ ページ42
『次会うときはさ、Aの作った唐揚げが食べたい。』
「唐揚げ…。」
そういえば日本にいる時もリクエストされたっけ。
あのときはすぐにでも作れると思ったけど、次なんて一体いつになることやら。
『俺唐揚げ好きなんだよ。だから練習しといて。』
「それはかまわないけど、どうして唐揚げなの？」
『え。だって唐揚げ上手は料理上手じゃん。』
…これも何情報だ。
なんだか羽生くんって、けっこう女子に対する理想が高いのかな。
「それお母さんの影響？」
『え、何で？まぁうちの母親は完璧だけど。』
「……。」
完璧…。
いきなり目の前に高いハードルが現れたようで、物怖じしてしまう。
『ねぇ、もっと顔よく見せて。』
「？」
唐揚げの話をしていたのに、またいきなり話題が変わった。こういう所も羽生くんらしくて、きまぐれな猫のようだなと思いつつ、私は言われた通り携帯に顔を近付ける。
『うーん。まぁまぁかわいい。』
「何それ！」
わざわざそっちからお願いしておいて、そのセリフはなんだ！と一瞬で不機嫌になる。
『いや、冗談だって。かわいいかわいい。』
…久しぶりの黒い羽生くんだ。
私は負けないように、強い気持ちを持って真顔で画面を睨み付けた。
「大事なことは３回言ってください。」
『かわいい。かわいい。かわいい。』
半分冗談で返したら、一応は素直に応じてくれる。
でもどうせ私をからかっているのは分かっている。だって、にこにこした表情と共に、狐耳がぴこぴこ動いているから。
そんな中、ふと耳に注目すると…。
「もぅ〜。…あれ？羽生くんまた耳が…。」
白くなった？と言おうとして途中でやめる。
遠く離れているのに、本人に不安を与えるようなことを言ってはいけない。
「なんでもない。」
『なんだよ、変なの。じゃそろそろ切るね。』
羽生くんも深く掘り下げずに流してくれた。
長距離の移動で疲れているのだろう。今日はテレビ電話で話せただけで御の字だ。
「うん。明日からスケート頑張ってね。」
彼の元気な姿も見れたし、さっきまであんなに落ち込んでいた気持ちが一気に上向いた。
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鹿(プロフ) - みなみさん» そうなんですよ！はや九月。もうオータムもそこまでなので、そろそろお話を進められそう！＾＾ゆずの曲はまだ聞いたことがないのです。あまりCM見ないので… (2019年9月2日 17時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - あっという間に9月になってしまいましたね。A.C.が近づいてきていますね。どんなプログラムなんだろ。今更ですが、ゆずの「SEIMEI」って、平昌のゆづの「SEIMEI」からとっていたりするのかしら？CMで耳に目にする度に考えてしまいます。 (2019年9月1日 23時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» しっぽも役に立つ日が来ます絶対(笑)トロントへは行かないですが、遠距離って書いてて楽しいかも＾＾思いやりが生まれます。羽生さんの中身をもっとしりたいなあ〜…。もちろんオフレコで(笑) (2019年9月1日 9時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 更新ありがとうございます。深刻なのになんか面白い展開になってますね。ヒロインちゃん、トロントに行っちゃう？お母さんのOKというか、そういう人でないとゆづ本人が納得しないんじゃないかな。逆に、ゆづが選ぶ人はかなりの才色兼備な人ということ。ハードル高い！ (2019年8月31日 18時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そろそろみなみさんからコメントきそうだなーって思ってました！(^_^)私は密かに、結婚しないんじゃないかなーって思ってます。そもそも人を本気で好きになったことなさそう(笑)それにお母さんのオッケーが出なきゃだめっぽくないですか？ (2019年8月31日 6時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年8月7日 17時
