【ラーメン】12 ☆ ページ12
「まぁ、そうだな。」
「私の理想はお父さんなの。優しくて、何でも話を聞いてくれて、明確な答えをくれる人がいいの。」
迷ったときアドバイスをくれる人。そしてできれば両親のように、けんかしながらもお互いを尊重し、家族仲良く暮らしたい。
すると羽生くんが怒る風でもなくこう言った。
「ふーん…。Aさんはさ。優しさが時に人をダメにするって言葉知ってる？」
「え。」
「優しくするだけなら誰でもできる。でもそれって、その人のためになんないよ？優しさの中にも厳しさがなきゃ。」
人一倍厳しさを持っている羽生くんが持論を展開し始める。
確かに羽生くんは、自分と私に厳しく他人に優しいけど、それってブラックラーメンの逆ってことかな。
「美味しそうに見えたラーメンが、実は不味かった。みたいな？」
「うーん、それは…ちょっと違うなぁ。不味かったけど、身体に良い成分でできてたから、プラマイゼロ。みたいな感じ？」
「何それ。」
どうせなら美味しい方がいい。
「あはは！とにかく、俺は優しいから。」
「嘘だぁ。」
「嘘じゃない、こうしてAさんに精一杯の愛情を注いでる。」
目を細めて私を見つめるその視線が猫のようで、狐耳と相まって一気にかわいく見える。
「まだ始まったばかりなのに。」
「できる限りのことはやらせていただいてますよ？」
「そうだけどね。」
それでも何故か、騙されないぞ！と身構えてしまうのは何故だろう…。
「ご褒美ちょーだい！」
「えっ！」
そんな私を無視して、いきなり大きく両手を広げた羽生くんに包み込むように抱きしめられる。
「ハグでいい。」
「もうしてるくせに！」
「こうしてAさんの体温を感じてるだけで、今は幸せ。」
すりすりと頬を私の頭にすり寄せる仕草が、まるで大きな子供のようで。
私もまた、彼の背中に手を添える。
「暑い…。」
「我慢しろ。」
そのままそっと撫でていたら、お盆の上のお茶の氷が、からんと音を立てた。
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鹿(プロフ) - みなみさん» そうなんですよ！はや九月。もうオータムもそこまでなので、そろそろお話を進められそう！＾＾ゆずの曲はまだ聞いたことがないのです。あまりCM見ないので… (2019年9月2日 17時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - あっという間に9月になってしまいましたね。A.C.が近づいてきていますね。どんなプログラムなんだろ。今更ですが、ゆずの「SEIMEI」って、平昌のゆづの「SEIMEI」からとっていたりするのかしら？CMで耳に目にする度に考えてしまいます。 (2019年9月1日 23時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» しっぽも役に立つ日が来ます絶対(笑)トロントへは行かないですが、遠距離って書いてて楽しいかも＾＾思いやりが生まれます。羽生さんの中身をもっとしりたいなあ〜…。もちろんオフレコで(笑) (2019年9月1日 9時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 更新ありがとうございます。深刻なのになんか面白い展開になってますね。ヒロインちゃん、トロントに行っちゃう？お母さんのOKというか、そういう人でないとゆづ本人が納得しないんじゃないかな。逆に、ゆづが選ぶ人はかなりの才色兼備な人ということ。ハードル高い！ (2019年8月31日 18時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そろそろみなみさんからコメントきそうだなーって思ってました！(^_^)私は密かに、結婚しないんじゃないかなーって思ってます。そもそも人を本気で好きになったことなさそう(笑)それにお母さんのオッケーが出なきゃだめっぽくないですか？ (2019年8月31日 6時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年8月7日 17時
