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【SEIMEI】3 ☆ ページ12

☆主人公サイド

痛みで朦朧とする意識をなんとか繋いで、呼吸を整える。

「今…何時なの…。」

「11時半を回った所です、王女さま。」

医女の教えてくれた時間を、頭の中で逆算しつつ目を閉じる。
と言うことは、ゆづ王子の試合を見終えて、かれこれ四時間が経ったんだ…。

「A、寒くない?」

さっきから何度も腰をさすってくれる佳菜子さまが、毛布をかけ直しながら優しく言葉をかけてくれる。

「はい…。」

私はもうへとへとで、返事をするだけで精一杯。
こんな状態で、お腹の皇子は大丈夫なのだろうかと、不安ばかりよぎる。

「Aさま、もう少しの辛抱ですよ。」

そんな中、静香さんが私のお腹に触れながら経過を診てくれているのだけど、もう少しと言われても、正直まだ続くのかという感想しかない。

「頑張って、ゆづもAが世界一好きだ!って言ってるから!」

さっきから幾度となくくじけそうになる私に、佳菜子さまが何度もこの言葉で励ましてくれる。
それを胸に、この四時間を耐えたようなものだ。

「……。」

ふと、右手首にはめられたブレスレットに、もう片方自分の手を重ねる。

辛い時間だけど、ここにゆづ王子がくれたお守りがあるだけで、安心出来るのだ。
でも…。

「ゆづさん…。」

会いたい。
まだお仕事をされているのだろうけど、せめて一目お会いしたい。

あのユリのように美しい笑顔で、大丈夫だよ。って言って欲しい。
そうしたら、私は今の何倍も頑張れるような気がするから。

「ねぇしーちゃん、まだ生まれないの?もうAが辛そうで見てられないよ!」

「佳菜子は昔から怖がりだったよね。そんなんで自分の時どうするの?」

「え、どうしよー!やだ無理かも。」

一人パニクっている佳菜子さまに、こんな状態の私でさえ、一体誰の子供を生むのだろうかという疑問が湧く。
ゆづ王子以外の方だと、それなりに大問題だ…。

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鹿(プロフ) - yuccoちゃんさん» 出産シーンはあまりリアルになり過ぎず、気を付けたのですが^^;羽生さんなら立ち合いそうじゃないですか?いつか本人も、親になってほしいです^^ (6月24日 17時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - りんりさん» ありがとうございました!何度でも読んでください^^私も読みます!とっても長いので、時間のあるときにでも。いつでもお気軽にコメント書いてくださいね!妄想を受け止めてくださり、ありがとうございました! (6月24日 17時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
yuccoちゃん(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても楽しく読ませていただきましたー!やっぱりゆづは王子だよね!(´ー`*)次の作品も楽しみにしています。出産シーンのゆづが駆けつけて来た時の表現にキュンキュンしました!(*´ `) (6月23日 22時) (レス) id: f1f31ef53f (このIDを非表示/違反報告)
りんり(プロフ) - 初めまして。氷の国、ずっと楽しく読ませていただいていました。完結、おめでとうございます^^私ごとながら先日、FOIにて初めて結弦王子を生で見て、もう一度この小説を最初から読みたい気持ちに駆られています。次作も楽しみに読ませていただきますね! (6月23日 17時) (レス) id: 6a04cdba45 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 心菜さん» やっぱりその時その時に羽生さんを投影させていると、楽しいです^^あれもこれもまだ書いてないエピソードもありますが、ちょっと気分転換もいいかなと、ちょっと強引に終わりましたが^^;また何か書ければいいなと思います! (6月13日 17時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鹿 | 作成日時:2019年5月25日 9時

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