【再び村へ】6 ☆ ページ44
「あと、美味しいお肉も食べさせてあげたいです。」
それにお土産も渡したいなと考えていると、ゆづ王子が何の感情もなく、しれっと衝撃の一言を告げた。
「シロ、もういないよ。」
「へ…？」
「こないだふらっと帰っちゃった。」
「えぇ？！」
クッションを背に、思わず大きくのけ反る私。
そ、そんな…。ということは、さよならも言わずに行ってしまったということ？
あまりのショックに言葉もなく絶句していると、察したゆづ王子が突然気まずそうに口許をおさえた。
「あ、言わなきゃだめだった…？もしかして。」
誰かに助けを求めるかのように、上目遣いにきょろきょろと辺りを見渡しておられるけど、ここは馬車の中。私たちの他には誰もいない。
私はこの虚無感を抑えることができなくて、ゆづ王子に詰め寄った。
「どうして教えてくれなかったんですか…。」
「え、だって…。」
「せめて最後にお別れを…言いたかったです…。」
あまりに突然の心の変化に、自然と涙が溢れて言葉がつまる。
「A…泣いてるの？」
そんな私の顔を覗き込む王子さまが、だんだん挙動不審になってゆく。
「黙ってるなんて、ひどいです…。」
「いや、別に隠すつもりなんてなかったんだよ。ただ刑事がAに会わずに帰るって言うから…。」
私が北の塔から帰る時もさっぱりしていたけど、あの時とは状況と立場が違う。
友達とは違う中で、もう自分にとってかけがえのない存在になっているのだ。
「それならそれで、遠くから見送るだけでも良かったです…。」
「A…。」
これから数ヶ月もの間シロと会えない。
今回ばかりはいくらゆづ王子でも、寛大な気持ちを持つことができなかった。
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鹿(プロフ) - 智枝さん» ありがとうございます！！！！私はほぼ毎日よその小説を読み漁っているので、普通はたまに読むものなんですね〜。妄想は＾＾しかし全部のチケットを持っているとは…。おぬし何者！？私はFaoi参戦だから！ (2019年2月15日 19時) (
レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
智枝 - 超絶久しぶりに来たああああ！進みすぎて追い付くまで時間が必要だぜ。お話の感想は読んでからしやす(笑)とりま、明日のせせん公式練習のチケ取りがんばる！ちなみにせせんはオールイベントチケで全日観戦しやすv(＾ω＾)v (2019年2月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 8a519c5c92 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» けんかじゃないので、すぐに元通りになりそうですね＾＾はやく来季の試合を書かねばならないのですが、まだそこまでたどり着かないという…。四大陸の結果もちらほら入ってますね！みんながんばー！ (2019年2月8日 16時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 王子の感情は羽に現れるのですね。王女にはバレバレ。視察が終わったら、もう帰りの馬車で仲直りできそうな気がしますが、どうでしょうか？明日から四大陸選手権。女子たち頑張れ！あと、友野くんに期待です。刑事くんも自分に負けるな！昌磨は強気で優勝だ！ (2019年2月8日 1時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そうですね！行ったり来たりしてもらいます！前回は羽生さんがペットを飼ったらこんな感じかなあ〜って書きました＾＾けっこうドSに攻めそうじゃないですか？着々と主従関係ができてます！ (2019年2月4日 16時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年1月5日 13時
