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2人で昼寝をした日から数日、彼はオフで私の仕事は夜にひとつだけ。前日の夜からお泊まりをしていたけれど、目の前の彼はなんだか眠そうだな、なんて思っていれば、後ろから抱きつかれた。
『良平さん?』
「……ん、今日めちゃくちゃ低気圧で、眠い…」
肩に頭を置いて、ふぁ、と欠伸をする良平さんは、しばらくすれば、寝てしまいそうな雰囲気だ。腰の前で重ねられた手を軽く撫でながら話しかける。
『ベッド行く?寝ておいでよ』
「A今日、何時に、出んの」
『夕方過ぎくらいかなあ』
「あと、数時間はいる、?」
『うん。まだいるよ』
「じゃ、一緒に寝よ」
『ええ?(笑)』
「一緒に寝たい、」
『なにー?(笑)甘えただ』
「んん、行こ」
少し揶揄っても何も反応しない彼は、ほんとに眠たくてたまらないようで。立ち上がると同時に、私も立ち上がらせて、手を引かれる。
寝室に到着すれば、ベッドに座った状態で両手を広げられて。
「おいで」
『ふふ、』
広げられた腕の中に抱きついてみれば、そのまま、ごろんとベットに倒れて、ぎゅっと抱きしめられる。
「いい抱き枕……」
『人のこと抱き枕にしないでくださーい(笑)』
「ふっ、いいだろ別に(笑)」
『前もお昼寝したね、そういえば』
「あー、確かに。あの時はAが眠かったから、今日でチャラだな」
『ふふ、そうかもね』
「……おやすみ」
『おやすみ』
彼の腕の中で、ゆっくりと目を閉じて。
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作者名:シカク | 作成日時:2021年12月1日 20時