釣り合いたい【NJ】 (ページ33)

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『大丈夫だよ、ジミン』

JM「今日はこっちから帰るんだよ」

放課後、昨日の事があったからなのか
ジミンが私と一緒に帰ると駄々こねてきた。

JM「駄々なんかこねてない！！」

『やだ、聞こえてたの？』

ポケットに手を突っ込みながら、私の独り言に口突っ込んできてブツブツ言いながら少し先を歩くジミン。

心配なら心配って言えばいいのに
素直じゃないやつがここにも。

『ありがとうねジミン』

先生とは、こうして隣同士で歩くことも叶わない。

これが、先生なら、って

JM「まだ、アイツのこと諦めてないの？」

ジミンが、ぽつりぽつりと話し出して

あ、そっか。ジミンには先生のこと好きなのバレてるんだったって、心がすっとなって。

『うん、好きだよ。すごく好き』

『でも、きっと先生にはそんな気なんてないよ』

『私がまだ、生徒である限り』

そうだよ、この教育の場で先生と生徒がどうなるかなんて
もう分かりきってることなんだから。

『私ができるのは、卒業まで先生の事好きでいることかなぁ』

なんてねー、って下向いてアスファルト見ながら歩いてたから、どすんって立ち止まってたジミンの背中にぶつかって。

JM「それ、俺にすれば」

『え？』

痛っ。て顔あげると、振り返ってたジミンが私を見下ろしてそう言っていた。

JM「アイツとできないこと、俺ならできるでしょ。叶わない恋して、悲しい顔してるA、見たくない」

それができたら、どんなにいいだろうか。

『ふふ、確かにジミンと付き合う女の子は幸せだよ』

JM「だから俺と、っ」

『ジミン、私はジミンがすごく大切。でも、好きの気持ちは、先生にだけあるものなの』

酷いのはわかってる。

でも、ジミンの気持ちを蔑ろにすることも
もっと酷いことだと思うから。

『ありがとうジミン、それだけで私は幸せだから。ジミン、私はわがままで酷い女だと思うんだけど、』

『それでも、私と友達で居てくれる？』

ジミンの、はあ。というため息と共に
口角を上げて笑う彼は

JM「わかってたよバカ、帰るよ」

って、私の腕を引っ張った。