釣り合いたい【NJ】 (ページ26)

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「なんで、言わなかったの」

『え？なに？ほら、やっぱあんたがしたんじゃん』

「ばっ！……あそこで私にやられたって言ったら、」

イ・ミリは、バツの悪そうな顔をして
私と、目を合わせずに下を向いた。

私は、鼻から抜ける息をして

わかる、わかるから私は言わなかった。

誰かを好きって気持ちが、痛いくらいわかるから。

『私、ジミンとは何もないから。

今度からこんな子供じみた事はやめてね。
次やったらジミンに本性バラしてやる』

しししって、悪い顔してミリを見ると
あんぐり開けた口が閉じてなくて

「あんた、馬鹿なの？………でも、…ありがと」

『はい、それでよし。これで仲直りね』

ここにも、素直じゃないやつが1人。

別にミリと喧嘩をした訳じゃないし
なんなら一方的なものだったんだけど

ミリの事は嫌いではないし
こうやって、不器用なりに謝るってこともできてる。

『あ、許す代わりにさ、友達になってよ』

「は！？何言ってんの？」

『嫌ならいいよ、ジミンだけでいいし』

「ちょ！それはだめっ！仕方ないなぁ、しょうがなくだからね！ジミンくんに近付けないためだから」

『素直じゃないなぁ。てゆうか近付けないのは無理だよ、だってジミン友達だもん』

無事(？)に女の子の友達を1人、ゲットしたのかも。

癖があって、不器用な、可愛い友達が。