釣り合いたい【NJ】 (ページ15)

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私は下を向かされていて、顔を上げることもできなくて

その声の主が誰かってのもわかんなくて

「はあ、お前誰？」

「Aの彼氏？」

「あんた、男に興味なんかあったっけ？」

女たちが、声の主に向かって話しかけてて

は？何言ってんの？
私に彼氏なんか居ないし、第一、この声なんか聞いた事……な、い？

『離せって！！』

つい、乱暴な、あの時の私が顔を出す。

痛みを我慢して、ぐっと顔を上げると

「何してんの、A」

『えっ…………、ジミン？』

ポケットに手を突っ込んで、カラオケに行ってるはずのジミンが目の前に立って、私たちのことをちょっと微笑んで見てるんだけど

確実に目は笑ってなくって

JM「だから、その手、離せってば」

ジミンがその場から足を1歩踏み出して
私の髪を掴む女子の腕を、ギリっと掴んだ。

「っ！！！！」

その拍子に、パッと離れる手。

「あんたは、絶対にこっちでしか生きていけないんだよ」

そんな言葉を吐き捨てて
女子たちは公園を後にした。

少し乱れた制服と、ぐしゃぐしゃになった髪を手ぐしでといて。

JM「何絡まれてんの」

ん、て落ちたカバンを拾って渡してくれるジミン。

『ジミンこそ、なんでここに居るの？てか、そんな低い声出せたんだね、誰かわかんなかった』

JM「Aが居なかったから、おもんないと思って出てきた。ちょっと付き合ってよ」

ぐっと、親指で指したのは、公園を抜けた先にあるコンビニ。

仕方ない、助けてくれたお礼に
ラーメンでも奢ってやろうじゃない。