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と、その時、コンコンと部屋をノックする音がした。この時間に、というか私の部屋に用がある人なんて一人しかいない。

「はい」と返事をするとガチャっと音を立てて扉が開いた。


「失礼します〜お嬢様、いつもの持ってきましたよ?」

「わぁ…ありがとうございます」


部屋に入ってきたのはこの屋敷の使用人の折原センラさんだ。

使用人にしては珍しい金髪で、左だけを長めに伸ばしているのが何とも魅惑的。

私より二歳年上で、センラさんの家は代々九条家に仕えていて、幼少期の頃から執事として教育されてきたらしい。


彼は私がこの家で唯一心を許している人。


この家に来てから、養子だからという理由で周囲から遠巻きにされていた私にセンラさんだけは、優しく接してくれた。


以前こちらに来てからストレスやらなんやらで寝られないという話をしたら、わざわざ睡眠の質を高める効果があるらしいホットミルクを夜淹れてきてくれるようになったのだ。

それからというもの、毎晩そのホットミルクを飲みながらセンラさんとお喋りをすることが私の日課と化していた。

勿論この事は誰にも話してない。こんな夜遅くに男女が二人だけでいるだなんて周りに知られたら、面倒なことになるのは分かっているから。

私と、センラさんだけの秘密。


「今日のホットミルクも美味しいです。いい夢が見れそう」

「それいつも言ってへん?…まぁ、これでAがよく眠れるのなら、易いもんですよ」


ミニテーブルを挟むようにして備え付けられている椅子にお互い腰かける。マグカップに口をつけると温かくて優しい味が口一杯に広がった。

センラさんには二人きりの時は私のことをお嬢様扱いをしないようにお願いしてある。

彼の方が二歳だけとはいえど歳上だし彼には『九条A』ではなくただのAとして扱ってほしい。


最初は彼も渋っていたが私がしつこくお願いしたら結局彼が折れて、私のことを名前で呼ぶようになった。

今ではもう慣れたようでA、と呼ぶのに何の抵抗も無さそうだ。

ホットミルクを飲みながら他愛のない話をしたあと、センラさんはこちらを伺うように言葉を選ぶように恐る恐る聞いてきた。



「…お見合、どうやった?」

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時雨(プロフ) - おもちもちもちさん» コメントありがとうございます!!そう言っていただけるとこちらのモチベーションにも繋がりますのでとても嬉しいです(; ;)もう少しでまた更新できそうですのでそれまでもうしばらくお待ちいただけるとありがたいです^^* (2020年2月17日 17時) (レス) id: 27a105a2bf (このIDを非表示/違反報告)
おもちもちもち - やっっっっべぇめっちゃ好きです…(俺の語彙力飛んでった←)更新楽しみにしてるんで、無理のない程度に頑張ってくださいね!(?) (2020年1月17日 1時) (レス) id: b8721ff069 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - さくりさん» 返信遅れてすみません…!!コメントありがとうございます!!もう少ししたら更新が出来そうですので、それまでお待ちいただけるとありがたいです…!! (2019年12月5日 21時) (レス) id: 27a105a2bf (このIDを非表示/違反報告)
さくり - 初めてコメントをさせていただきます〜、さくりです!この話自分にドストライクすぎてヤバいです…!更新待ってます!! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 11e1fd3e2e (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - ぽんずさん» コメント&通知登録ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです、これからも頑張りますね! (2019年7月15日 21時) (レス) id: 27a105a2bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨 | 作者ホームページ:***  
作成日時:2018年11月8日 0時

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