赤×桃 ページ27
男「ていうかさ、君、振られたんだよね?
いつまでつきまとってんの?
そういう男、大毅一番嫌いだよ?
今大毅が必要としてんのは俺だけだから。消えろよ」
そういって、そいつは俺を突き飛ばした。
[嫌い]という言葉がまた俺の心をえぐる。
しげの付き合ってる人って…こいつなん…?
こんなに傷つけられて…これがしげが望んでた幸せなん…?
赤「小瀧!大丈夫か!」
倒れた俺にかけよってきたしげ。
その瞬間、男はしげに掴みかかった。
男「大毅?他の男の名前呼ぶなって言ったよな?
調子乗ってんじゃねぇぞ!ふざけんな!」
そいつはしげを蹴飛ばした。
抵抗する力も残されてないんか。
しげはそのまま倒れこんだ。
男「お前は俺だけ見てたらいいって何回言ったらわかんの?
また教え込まなきゃ分かんない?」
赤「…ごめん…なさい。」
男「嫌だ。許さない。」
そいつはしげの腹を蹴飛ばした。
赤「……こ…たき…」
男「黙れ!」
だめや、しげが危ない。
俺はそいつの胸ぐらをつかんだ。
桃「辞めろや!お前自分がなにしてんのか分かってんの?」
男「てめえには関係ねえだろ。離せよ」
桃「離したらまたしげのこと蹴飛ばすんやろ?殴るんやろ?」
こいつとことんクズやわ。
桃「お前が腹立ってんのってしげやなくて俺やないの。やったら俺を殴れよ」
赤「小瀧…!」
桃「気が済むまで殴れよ。それでしげを解放してくれるんやったら」
俺が言うと、男は顔を歪めた。
男「解放って…なんだよ。
やっと手に入ったのに…なんでまた手離さなきゃいけないんだよ!」
桃「…好きなんやろ。しげのこと」
男「俺はずっと好きだった。
お前なんかより前からずっと大毅だけが好きだった…!
なのにこいつはいつまでたっても俺の気持ちに応えてくれない…!
好きな奴いるからって俺のこと見てもくれない…!
その時たまたまお前と歩いてるとこ見かけてさぁ。
俺の前ではあんな笑ったことないのに幸せそうで…
俺のもんにはならないんだなって考えたら、どうやってでもこいつを手にいれようってなるだろ…!
…こいつがいればなにもいらない。
大毅がそばにいてくれるんなら俺は幸せだった。」
桃「お前頭おかしいでほんま…
なんで好きやのに傷つけるん…なんで大切にできないん!
そうやってしげのこと縛って自由奪って…しげが幸せやと思ったん…?最低やで…」
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作者名:・み・ | 作成日時:2019年5月22日 12時