赤×桃 ページ17
あれから3日、俺はずっと学校に行けてない。
桃「未練たらたらやな…」
なにをしてても考えるのはしげのことで、ほんまに好きやったなって。
やけどあいつは俺のことなんか全然好きやなかったんやな。
あまりにも虚しい自分を笑いたくなった。
スマホを開けばいつか撮ったしげとのツーショット。
写真なんかしげで溢れかえっている。
写真の中のしげは全部笑顔。
俺はしげの隣に写るのが恥ずかしくてあまり笑えてない。
コクってから1ヶ月の日に撮った写真は、少ししげの顔が赤くて、緊張してるはずやのに、手は俺の肩にまわしている。
二人で初めて出かけたときの写真のしげは、いつもと違う服で、俺の好みに合わせてくれたって言ってた。
桃「…なに泣いてんねん」
もうあんなに泣いたはずなのに、まだ溢れてくる。
桃「…好き…やのに…なんでなん…!」
終わったはずなのに、俺の心はしげでいっぱいになったまま。
早く諦めなきゃいけないのに、しげを苦しめるだけやのに、心は言うことを聞いてくれない。
桃「…好きや…」
スマホを閉じて、寝ようとしたとき、家のインターホンがなった。
しげやったらいいのに、なんてそんなこと絶対ありえへんのに期待してしまう自分がいる。
ガチャ
青「望。久しぶり」
緑「なんか色々買ってきたで」
桃「…ありがと」
友達にも気遣わせてなにしてんねん。
やけど今だけは、この二人に頼りたかった。
青「今日はな、とことん話しまくる日やで」
桃「なんなんそれ笑」
緑「なーんでもええねん!楽しいことも嬉しいことも嫌なことも全部吐き出す日やで!笑」
桃「おう」
それから3人で色んな話をした。
俺がいない間の3日間、あの担任またアホなことしてたんやってさ。
教師やのにしっかりせぇって感じやけど。
緑「けっこう話したな〜」
時間はもう17時を過ぎていた。
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作者名:・み・ | 作成日時:2019年5月22日 12時