無鉄砲ボーイ【黄】

無鉄砲ボーイ……13 ページ13

ーあなた Side




"さすがに可哀想だと思わないの？"



そう友達に諭される。



中間先輩は、ほぼ毎日私のもとへ来ては

いろいろ誘ってくる。



「可哀想…？」




"Aのこと、めちゃくちゃ愛してくれてんじゃん。素敵なことよ？"


「…そうなんだけど」



"1度ぐらいOKしてあげたら？
で、本当にダメならもう来ないでください！ぐらい言っちゃえばいいよ"




「…そういうもの？」





"そういうもの！！！…あ、"


「？」





友達の視線の先に

こちらへ走ってくる中間先輩。





強く背中を押され、

先輩の前に飛び出した形に。





中間
「大丈夫？」




「ごめんなさい」



軽く抱きしめられてる……



中間
「あっ、ごめん！

気安く触ったりしてしもうて。」




「いえ、今のは私が悪いので…」






いつもにはなかった沈黙が。




「…中間先輩？」



中間
「…大園さん、じゃなくて

Aちゃん」





「は、はい」






中間
「Aちゃんの行きたい場所に
連れていきたい。

どこでもええねん。

動物園水族館…ベタなところでも


海や山や…ざっくりしたところでも

どこかお洒落なカフェでも
美味しいお店でも。」

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