ニートが3匹 ページ4
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“そーいえば何か忘れとる気がするねんな”と頭を捻らせる重岡さん。
本当にこの人私を更生させてくれるんか。めっちゃ心配になってくんねんけど。
「あ、せや。なんか更生委員の偉い人からお手紙来ててん。
そんで、ルールみたいなんが書いてあったんよな」
「ルール?」
「おん。えーっと、その1。更生委員の言うことには必ず従う。
その2。更生委員の私生活のサポートを少しでもいいのですること」
「いや無理!寝て食べての生活がええねん!」
「俺Aちゃんのこと更生できるか不安なってきたわ」
真顔でそう言い放った重岡さん。
私も貴方にお世話されると思うと不安でしゃーないわ。
「んー、部屋がなぁ……Aちゃん、俺と一緒の部屋でもええ?」
「えー……部屋ないん?……しゃーないなぁ」
「何で俺がそんな言われなあかんねん」
部屋を案内すると言われ、重岡さんの後ろについていく。
ついた部屋は至ってシンプルで、所々散らかっているのが目立つ。
想像していたよりも綺麗な部屋で少し驚く。
「何でそんな驚いてんの」
「や、重岡さんって意外と部屋綺麗なんやなって」
「意外ってなんやねん!
……てかさー、重岡さんって呼ぶんやめてくれへん?」
「え?じゃあなんて呼べばええの?
歯多杉くんとか?うわネーミングセンスありすぎやろ」
「ディスんなや!普通にシゲとか大ちゃんとかでええねん!」
心の優しい私は、シゲの望み通りあだ名で呼んでやることにした。
言うこと聞いてやってんねんから、ほんま感謝してほしいわな。
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作者名:も。 | 作成日時:2019年10月21日 0時