BlackHole ページ5
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(side RED)
「しげちゃん」
重「ん？」
「なにしてほしいか当ててみて」
重「…クイズ？」
日常のなんとなしの隙間に不意に出されたクイズは、なんとも漠然としたもので。
なにしてほしいか、なんて大きな括りで聞かれても。
重「どういう系？」
「あてて？」
きゅるん、と俺を見る瞳からは特に読み取れはしなくて、んー、とか、えー、とか唸ってみるけど明確な答えは出んし。
重「…抱きしめて欲しいとか？」
「そうそう！そんな感じ」
重「正解なんか思たわ！」
「答えはすぐそこや」
重「そんなんお前ハグがきたらキスやろ」
「わあ！正解！」
うんうんと嬉しそうに頷いた彼女は、にっこり微笑みながら数度手を叩いた。
重「キスぐらいいつでもするやん」
「ん、して？」
重「……え、普通のキス、やろ？」
「うんっ」
重「…そんな見られると緊張しますけど」
「ん、知ってる」
重「……」
「緊張してるとこがかわいいの」
重「、」
なんやこいつ。
いざって時にソワソワする俺を全部知ったうえで弄んできよる。
可愛い顔して、意地悪なことしよって。
重「…お膳立てされたらでけへん！」
「んふふ、」
重「…目、閉じとけ」
「はぁい」
柔らかそうな唇を目の前に、普通にしてええんかなとか、いや普通ってなんやっけとか、あっ手震えるかも、とか付き合い始めみたいな脳内で自分とやり取りをする。
「はやく」
重「…待てや、するから」
「ねえ」
重「…あっ目開けんな」
「も〜〜かわいいほんまに」
重「嬉しないわ、もっとこうスマートに、ッ」
くいと引っ張られた服の裾につられて背中を丸めれば、そのまま彼女の唇へ吸い込まれて。
柔らかく触れた唇にぽかんと目も口も開いたまま、何度かの瞬きの間に自分の顔がむちゃくちゃ熱くなるのを感じた。
「たまにはこういうしげちゃんもいいなぁ」
重「…くやしい」
「あは、」
重「そういうお前の意地悪が可愛く感じるのもくやしい」
「ふふ、ありがと」
重「覚えとけよほんま、今日中にやり返すから」
「うん、大歓迎」
やる、と言った割にはやっぱりタイミングは難しいし、いつしようか迷ってる間に夜になってもうて。
結局ベッドで「仕返しまだ？」なんて小悪魔みたいに笑う愛しい天使に「…今からでもいいすか、」って伸し掛かったのはまた少しあとの話。
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竜胆(プロフ) - Snowさん» いつもありがとうございます、更新遅くなることが度々ございますが、また楽しんでいただけますと幸いでございます。更新頑張ります、ありがとうございます！ (5月21日 3時) (
レス) id: 66c4379bf6 (このIDを非表示/違反報告)
Snow(プロフ) - 竜胆さん» いつも更新されるたび、読ませてもらってます！更新頑張ってください (5月4日 6時) (レス) id: 066d296756 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - ゆめちゃんさん» いつもありがとうございます、感想嬉しいです。さようでございましたか、リクエストお応え出来ていたようで何よりでございます。桃とミルクも気に入って頂けて嬉しい限りです、また楽しんでいただけますよう精進いたします。 (2月2日 0時) (レス) id: 66c4379bf6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめちゃん(プロフ) - また今度、桃と白または緑と白のお話書いて下さい。 (1月26日 12時) (レス) id: 90368d297b (このIDを非表示/違反報告)
ゆめちゃん(プロフ) - いつも楽しくお話を、読ませていただいております。以前、桃と白のちょっとラブのお話を書いて下さいとリクエストして、すぐにお話を書いてくださった事がありました。うれしかったです。今回のこのお話すごく好きです。ニヤニヤしながら何度も読んでいます。 (1月26日 12時) (レス) @page18 id: 90368d297b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜胆
| 作成日時：2025年1月1日 2時
