リアル鬼ごっこ『死』：シヌ (ページ4)

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もうそろそろこれはいいか…

重く音を立てる鎖

君はこんなもの囚われなくたってここからは逃げない

自分以外に救う対称がいなくなったから冷静な判断ができるようになる

いや…人じゃなかったら＿＿＿＿

「俺…か」

真夜中になっても眠気さえこない

血を吸わなければ生き逃れない

人を苦しめる事でしか快感を得られない

鼓動が止まった時消える…つまりこの世の存在を許されない存在

それが俺

そんな俺にどうして干渉するのか分からない

「…警戒心ゼロ…か」

疲れてグッスリ眠ってしまったAは俺が入って来たのさえ気づかない

ほんの少し体を動かすだけでその意識は夢の中

「綺麗…だったのにな…」

スラッと伸びた手足に残る傷跡

俺らが…ううん、俺が傷つけた

傷ついていくAが好きだから

傷ついて涙を流す君が愛おしいから

それでもなお友達を守ろうとするから余計に傷つけたくて

いつか絶望に屈したAをそっと包み込みたくて

俺、、、変だよな

傷ついたものが好き

完璧なものが嫌い

でも…完璧なものが壊れたときこそ一番の快感を覚える

だからAを選んだ

「壊れたときの」最高の美しさを求めて

そのために６人を犠牲にした

でも…一筋縄じゃいかなかった

友達が傷つくほどAは強くなった

Aの性格上それは予想していたけどここまでとは正直思ってなかった

だから余計にAが絶望に身を任せていく姿を見たくなった

「俺は君を殺さない」

君はまだ、完璧に壊れていないから